捧げもの | ナノ


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「さて、無事送り届けたし私たちも行きましょうか」

はたけカカシをおんぶする。

「ごめーんね。おんぶなんかさせちゃって」

「別にいいわ。
写輪眼のカカシもチャクラ切れするのね」

「ん〜まあね。
あ、カカシって呼んでいいよ」

「そう。なら私のこともちゃんづけしないでもらえる?
呼び捨ての方が好きなの」

「りょーかい」



その後は適当に話をした。
途中でカカシが私より五歳も年上だと聞いて、敬語にしようか悩んだけど、別にいいと言われたのでそのままにした。




「お前は花隠れの…カ、カカシさん!?」

「や。どーも」


木ノ葉に着き、慌てふためいている警備の忍に事情を説明する。


「な、なるほど…。
名字さん、わざわざ有難う御座いました」

「いえ。じゃあ帰ろうかな」

「あ、お帰りになる前に是非五代目に挨拶をしていって下さい」

「あ、そっか…わかりました」


ついでにカカシを病院まで連れて行こう。
警備の忍と別れて、カカシを病院までまたおんぶした。


病院に着いて、カカシをおろす。

「名前、ありがとね。
この歳でおんぶしてもらうのはちょっと恥ずかしかったけど」

恥ずかしげに眉を下げて笑うカカシに、軽口を叩く。

「チャクラ切れしたカカシが悪いんでしょ。はやく本調子に戻しなよ。じゃあね」

「またね」

同じ眉を下げて笑うのにも違いがあるのね。
さっきは本当に情けない笑顔だったのに。

手を振って、そのまま火影邸に向かった。



「お前が名字名前と言うのか。
話は警備の奴から聞いている。よくカカシを助けてくれた!
木ノ葉の里にとってはたけカカシは必要不可欠な忍。
あいつがいなくなったら木ノ葉の損害は大きいからな。
本当に感謝する」

「帰りがけにたまたま見かけたので。助けようか悩んだんですけどね」


苦笑気味に話すと、だろうな、と火影様も笑った。


「しかしまさかあの組織がそんなに大きかったとはな。
もう一度調査し直す。何、名字とシオリには危険を及ぼさせないように、こっちがしっかりやるから安心しろ」

「有難う御座います」

まぁシオリにはしばらく里内任務をさせようと思うけど。
火影様がこうおっしゃってくれるなら大丈夫だろう。

「今は急で何の礼も用意できなくてな。今度改めてするとしよう。
それに名字はまだ任務があるかもしれないし、今日のとこはひとまず帰ってくれ」

「はい、失礼します」


火影邸を出て、のんびりと里を歩く。
あ、シオリのために甘栗甘の団子を買っていこうかな?
シオリの喜ぶ顔が容易に想像できて、クスッと笑った。




(シオリは甘い団子で、私はみたらしがいいかな…)



→あとがき→


  

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