7/19
「個人的なことなんで、カカシ上忍には言いたくないです。」
「………。」
少しキツイ口調で言うと、カカシ上忍は黙った。
「用はそれだけですか?でしたら失礼します。」
私は、目の前のカカシ上忍との距離を縮めないように、カカシ上忍を大回りして歩き出した。
こ、怖かったぁ…。
カカシ上忍からずいぶん離れた所で、私は思わず動悸の速い胸を押さえた。
何が怖いとか、うまく説明なんて出来ないけど。
男の人独特の威圧感とか、息が詰まる気分になる。
たぶんそれは、幼い時の恐怖がきっと体や頭や気持ちに、残っているからだと、私は思っている。
私が、アカデミーに入る少し前のこと。
いつも優しくしてくれた、近所の男の人がいた。
← 戻 →