1/1 ああ、疲れた。 俺は仕事でぐったりした体を、ため息で誤魔化しながら歩いていた。 毎日毎日、夜遅くまでくたくたになるまで仕事をして、朝は早く家を出て。 蟻のように働いて、こき使われて。 疲れるったらありゃしない。 「お帰りなさい、あなた」 でも、この華のような笑顔を見れば。 「夕食とお風呂、先にどちらにしますか?」 この、澄んだ声を聞けば。 「え?今、ですか…?だめですよ、お疲れなんですから。 せめて夕食を食べてからし、しましょう…。 …ね?」 この、顔を真っ赤にして、腕にそっと抱きついてくる仕草を見れば。 「好きです、あなた」 俺の疲れなんて、全て吹き飛ぶんだ。 ハードな一日 (朝も、昼も、) 「い、行ってらっしゃい、あなた…」 その、かすれた声も。 ───────── 100517〜100926 世界的に有名ですが、結構昔の歌を参考に書きました。 ← 戻 → |