NARUTO短編 | ナノ


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俺のビッグサプライズ。
名前は受け止めてくれるよね?


















今日は俺の恋路の成功のために、皆に待機所には来ないように頼んだ。
綱手様にもちゃんと訳を話して納得してもらった。
部屋を出る間際に綱手様が「カカシにはこれからたくさん任務を…」などとぼやいていたのはきっと幻聴だ。

名前、もう任務終わったよね?
待機所に、いるよね?
今更ながら不安になる。
俺は待機所の外で中の気配を探る。
よかった。名前の気配がする。
嬉しくなって自然と頬が緩んだ。
はやく中に入ろう。


「名前、いたんだ」

ガチャっとドアを開けて知らなかったように言う。


「カカシ!?」


名前はかなり驚いたようで、ぐるんと音がつきそうな勢いで振り返った。


「どうしたのよ、そんなに慌てて」

「いや…、みんな帰って来ないから大丈夫かなって心配してたら、カカシが来たから」


本当に心配そうな顔をしている名前に、俺は安心させるように笑う。


「今日はねぇ…特別だーよ。名前はもう待機だけ?」

「そうだよ。カカシは?」

「俺もだーよ」


今度は俺の今の気持ちを顔に示した。
若干名前の顔が赤くなった気がするんだけど、気のせい…じゃないよね?


「外見てたの?」


俺は名前に近寄りながら聞く。


「うん。暇だったから」


名前は頬杖をつきながら答える。
外は赤くて眩しい。


「今日は綺麗だーね、空」

「そういえば、昨日は曇ってたよね」


俺は前から気になってたことを聞いてみた。


「ね、名前は好きな人とかいるの?」


突然聞いた俺に名前はすごく驚いている。
だからだろうか、どもりながら答えてくれる。


「い、いるにはいるよ」

「へえ。誰?」

「内緒」

「えー」


俺はしょんぼりうなだれてみた。


「それ…おじさんがしても可愛くない」


名前は目を細めてぼそっと言う。


「ひどっ!今のは傷つく」


結構本気で傷ついたーよ。


「カカシは…好きな人いるの?」


今度は名前が真剣な顔で聞いてきた。
お、俺が誰か好きな人がいるのか気になるのかな。
嬉しいね。
俺はわざとはぐらかすように言った。


「ね、今みんながいないのは何でだと思う?」

「任務じゃないの?」

「ちがーうよ」

「じゃあ何なの?」

「俺の誕生日プレゼント」

「は?だってカカシの誕生日まだ先じゃない」


俺の言葉の意味がわからないようで、名前は本気で顔にはてなを浮かべている。


「俺と名前の任務が少ない日は今日だけなんだよ」

「それが誕生日プレゼントと何か関係あるの?」

気づかないか。

「全く鈍いねえ、名前は」


俺が思ったことを言えば、名前は怒ったように

「わ、悪かったね鈍くて!それよりはやく教えてよ」

と言った。


「だから、俺の誕生日プレゼントは、名前と二人っきりになることだーよ」

「私と二人っきりになってどうするの?」


ねえ、全部言わないと伝わらない?
本当は、わかってるんでしょ?
そこまで名前、鈍くないよね?


「わかんないかなー」

「わかんないから聞いてるの!」


本人は気づいてないみたいだけど、名前の顔は若干赤くなっている。
あらら、本当はわかってるんじゃないの。
それなのに言わせようとするなんて、可愛いね。




名前の欲しい言葉、ちゃんと言ってあげるよ。
ま、元々言うつもりだったしね。
だから俺の欲しい返事を、ちゃんと返してね?



結局、名前は何も言ってくれなかったけど。
ギュッて抱きしめかえしてくれたから、許そうか。



二人っきり
(ずっと前から好きだったんだけど)
(それは気づいてないかな?)


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