NARUTO短編 | ナノ


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かい腕



微かに太陽が出てきたくらいの早朝。
いつもよりかなり早目に起きてしまった私は、また寝れる気配もなく、しばらくぼーっとしていた。
もうこのまま起きようかな。
温かいベッドから出て、窓を開ける。
途端に寒気が部屋に入ってきて、思わず身震いした。


「さむ…」

「ん…起きたの?」


ベッドから声がして、振り返るとカカシがこちらを見ていた。
その目はまだしょぼしょぼしていて、思わず微笑んでしまった。


「ごめんね。起こしちゃった?」

「いーや、平気。外、寒いね」

「ね」


流れ込んでくる寒気をカラカラと窓を閉めて遮る。
それでも、部屋に入った寒気はなくなるわけがなく、私はまた身震いした。


「うー、開けるんじゃなかったかも…」

「名前、ほら」


ぽんぽんと、ベッドにいるカカシが自分の横を叩いた。


「でももう起きるつもりだし…」

「まだ早いじゃない。温めてあげるよ?」


へにゃっといたずらっぽく笑うカカシにドキリとし、誘惑に負けた私はそろそろとベッドの中に入る。
途端にその逞しい両腕に抱きしめられた。


「カカシ温かいね」

「名前は冷たい」


ベッドは元々体温で温められていたのもあって、私の身体はすぐぬくぬくと温もり出した。
しかし、その温もりは眠気を連れてきた。


「カカシ…」


ぎゅっと、私もカカシを抱きしめ返す。

今日はちょっと早起きだったし、いいよね…?
そんな言い訳を心の中でしながら、私は二度目の眠りへとついた。



傍らですーすーと眠ってしまった名前を見つめる。
可愛い寝顔だーね。
頬っぺたに起きない程度の軽いキスをして、俺も微睡みに身を任せた。



101212


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