1/1 「名前〜。……あれ?」 風呂から上がり、リビングに行くと、名前はソファーですやすやと寝息を立てていた。 「あーらら。残念」 せっかくイチャイチャしようと思ったのに。 「ま、でも最近疲れてたみたいだし。そっとしときますか」 名前は夢を見ているのか、ふにゃふにゃと寝言を言っている。 「ん〜…うへへ、もぉ、そんなに食べれないってぇ…… !? うっ、ぐっぐふっ」 夢の中で強制的に口に何かを突っ込まれたようで、幸せそうな顔が苦痛に歪んだ。 小さく呻いている。 「名前、大丈夫?」 心配になり、軽く体を揺する。 「んん〜お腹いっぱぁい…ごちそおさまぁ」 「何よ…心配しちゃったじゃない」 俺が揺すったからか、名前は何事もなかったように表情を戻した。 ほっと息をつく。 寝言はまだ続いた。 「…なぁに?食べたいのぉ〜?んふふ、カカシったら甘えんぼさぁん。ほら、あ〜ん」 名前は幸せそうな顔になり、嬉しそうににやつき始めた。 夢の中の俺にあーんをしたらしい。 現実じゃなかなかやってくれないのに。 いいね、夢の中の俺…。 「おいし?…そー。よかったぁ」 でもふにゃふにゃと笑う名前を見ると、そんな感情は消え失せた。 名前は、本当に幸せそうに笑っていて。 思わず、軽くキスをした。 名前の寝言が俺の唇へと吸収されていく。 「んぅ〜…?」 喋れないことに気付いたのか、むにゃむにゃと口を動かす名前。 その感触に、もっとしたい衝動に駆られたが、自分を落ち着ける。 「…ごちそうさま、美味しかったよ」 名前から離れ、タオルケットをかける。 もうしばらく寝かせてあげようか。 起きたら、何の夢を見てたのか聞かないとね。 あーんもしてもらうーよ。 名前は、嬉しそうに笑っていた。 おやすみハニー (ゆっくり寝てね) ---------------------- 100926 カカシ先生フィーバーで思い付いたネタでした。 ← 戻 → |