1/1 カカシと付き合い始めて三ヶ月。 お互い任務で会えず、さらになかなか休暇が合わなかったりしてすれ違いばかりだったけど、今日は久しぶりに二人揃っての休日。 私は初めてカカシの家にお邪魔した。 「うわぁ…綺麗に整頓されてる」 思わず声に出てしまうほど整頓されているカカシの部屋。 私の部屋より綺麗だよ… 「うわぁって、誉めてるのかわかりづらいよ?」 カカシは苦笑しながら私にコーヒーを渡して、隣に座って本を読み始めた。 あ。久しぶり過ぎてかなり緊張する… 隣からカカシの体温を感じて、私は身動きができないくらいカチコチになってしまった。 何とかコーヒーを飲むけど、あろうことか口から少しこぼれてしまった。 口の端にとどまるそれ。 拭かなきゃ。 そう思うのに手が動かない。 「拭かないの?」 気づいたカカシが本から顔を上げ私に問いかける。 「わ…わかってる!」 カカシの声のおかげでやっと動くようになった手で拭おうとしたら、 「やっぱダーメ」 カカシにその手を押さえられた。 カカシはもう片方の手で口布を素早く外し、私の口についてるコーヒーを舌で舐め取った。 「もーらい」 そう言ってにっこり微笑む。 「な…」 私はびっくりして何も言えない。 「名前から誘ってきたんでしょーよ」 カカシは悪戯っぽく笑って口布を上げた。 「ち…違うもん!」 「どうだか」 「キス…してくれないの?」 独り言の様に呟く私に、カカシは 「ん?キスしたいの?」 と言ってきた。 「だ…だって久しぶりに会えたんだし、私たち、恋人じゃない…」 自分から言ったのが今更ながら恥ずかしくなってきて、そっぽを見ながら小さい声で言う。 いくらカカシと会うのが久しぶりだからって、さっきのあれで欲情しただなんて、絶対、言えない。 「しょうがないね。名前、おーいで」 カカシは満面の笑みで両手を広げて待っている。 「カカシ!」 私はカカシに抱きつく。 私たちの顔は鼻先がくっつくくらい近い。 だけどカカシはいつまでたっても口布を外さない。 「どうしたの?」 私が不思議に思って聞いてみると。 「名前から誘ってきたんだから、キスしたかったら俺の口布名前がとってよ。 できるでしょ?」 優しい目で私を見つめているけど、目の奥にはいじわるな光が宿っている。 「え…やだ、できないよ」 私は真っ赤になりながら答える。 「じゃあ、いつまでたってもキスできないね」 カカシは残念そうに言うと、私の耳に口を寄せて何かを囁いた。 私はそれに何も言えずにカカシを見つめる。 ああ、きっと、今の私の顔真っ赤だろうな。 カカシは私を抱き締める力を強めた。 それが引き金のように、私はカカシの口布をゆっくりと下げていった。 いじわるな瞳 (キスしたら、それ以上のことしよっか) 初めての夢小説です。 名前変換少なくてごめんなさい。 ← 戻 → |