1/1 柔らかな日差しが待機所の中を照らす。 俺の隣には、君がいる。 昨日からたった今までにかけて任務続きだった名前。 今日はもう任務はないらしく、待機解除になるまで寝ようと計画したらしい。 「待機解除になったら起こしてね」 いつもの様にはっきり言ってきたのに、直後に寝息が聞こえてきた。 きっと任務続きでろくに寝ていなかったのだろう。 「…お疲れ、名前」 聞こえないようにそっと小声で呟いた。 そうしてしばらくは良かったのだが。 がっくんがっくん頭を揺らしながら寝ていたせいか、 「ん…頭揺れて寝れない…」 もごもご呟きながら体勢を変えて寝直す。 それでもやっぱり頭が揺れて、また体勢を変える…の繰り返し。 「こっちに頭を貸せ」 見かねて声をかける。 「いいの?ネジ…?」 俺が人前で触れ合うのを嫌っているのをわかっている名前。 だから聞いてきたのだろう。 でも、今のお前には。 「…仕方ないだろ」 「うん…ありがと……」 よっぽど嬉しかったのか頬を染めつつ満面の笑みを浮かべている。 その表情を見て俺の顔も自然と綻んだ。 俺によっかかった直後に寝息が聞こえてくる。 「おやすみ、名前」 聞こえるのは名前の寝息と。 俺の速まった心臓の音。 ある待機所の昼下がり (たまにはこういうのもいいかもしれない) ← 戻 → |