NARUTO短編 | ナノ


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「トリックオアトリートっ」


満面笑顔で手を差し出したのに、カカシは私を知らんぷりしてソファーに座ったまま愛読書を読んでいる。


「ねーカカシ!聞こえてるでしょー?」

「…なーによ、名前ちゃん」


やっと顔を上げて私を見るけれど、すごく面倒くさそうだ。
その証拠にほら、何の用か聞いてくるし。


「だから、お菓子ちょうだいって」

「…俺が甘いもの持ってるわけないでしょ」

「えーないの?今日くらいあると思ったのにー。
じゃー他の人からもらお。ねーアスマー」


カカシに背を向けるけど、

「あ、あるかも」

その声で振り返る。

なーんだ。あるなら最初から言ってよね!


「ほんと?なーに?」

「んーとね、ほら」


何をくれるのか気になってかがんだ途端、私の顎をつかんでキスされた。


「…ね?甘いでしょ」

「…っはぁ!?」



トリックオアトリート
(甘いって…何その恥ずかしい表現!)



「何すんのバカカシ!」

「んー?したかったから」

(他のヤローから貰うなんて許さない)
(名前ちゃんには俺だけがあげる)


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