夢と現実の間を行き来していた意識が徐々に浮上する。少し身じろぐ。すぐそばの温もりにすり寄るように近づくと、頭の上で少し笑う気配があった。

「おはよう」

 おは、よう。聞いた言葉をただ反復するように呟いたわたしに、士郎は苦笑いを浮かべた。

「まだ眠い?」
「んん、」

 向き合って横になる士郎の胸の辺りに顔を押し付けた。起きよう思えば起きれるけど、なんとなくまだ寝ていたい。わたしの態度でまだ起きるつもりがないらしいことを察した士郎は、少し呆れたような息をついた風だった。

「おねぼうさんだなぁ」

 額の辺りに降ってきたキスに気をよくしたわたしは、士郎の首筋に顔を埋める。
 この甘えんぼう。なんだかおかしそうに呟いた士郎だけど、回してきた手でやさしくわたしを撫でてくれる。それが嬉しくて、わたしは士郎との距離をもっと近づけた。

「おやすみ」

 心地よい声が耳に響く。頷いて、士郎の温度を感じながら目を閉じる。
 そしてわたしは、甘い世界でふわふわの夢をみるのだ。彼と一緒に。


【メレンゲでおやすみ。】





☆企画に出そうとしていた夢。企画様に提出するには内容が無いなってんで書き直したけど、一応書き上げたからボツにするのは勿体無くて今に至る←
 イメージは24だけど、別にどっちだと思っても読めるかーっていうんで敢えての無記入。お好きな方でどうぞ…!


 20111207 ayako,i


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