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「ふ、ぅ…っ、あ、あん、っ」
 桃色の媚肉の間を真っ赤な球体が行ったり来たりする度、バーナビーの唇から艶やかな声が漏れ出た。
 クリトリスをぐりぐりと苛めては膣口を構いに下へと降りていき、蜜を垂れ流す膣に飴を押し当てて縁を擽っては再び上へと戻っていく。その繰り返し。
 口に含む物をセックスに用いることに、はじめは反対していたバーナビーであったが、キャンディから生まれる予想以上の快楽に、早々に負けを認めていた。染みになった下着を取り去ったのは彼女自身である。左足は虎徹にとられていたが、右足を控えめに抱えているのもまた、彼女自身であった。
「ん、んぅ……っ!?」
 生温い湯をたゆたうような快楽に身を任せていたバーナビーが体を震わせる。膣口を撫でていた飴が、たっぷりと溢れた粘液の助けを借りて中へと押し入ってきた。身を襲う圧迫感にバーナビーの眉間に皺が寄せられた。
「あ、ん、んっ、やだぁっ…」
「なにが?」
「だって、キャンディ…いれっ…」
「あー…うん、すっげー甘い匂いする。マジ美味そう」
 驚きを隠せないバーナビーをさらりとかわして、膣に半分ほど埋まったキャンディの棒を戯れに動かしてみた。赤い球体が蜜口からほんの少し顔を出していて、バーナビーがそこを締め上げる度に見える面積が変化する。
 自分で作りだしておきながら、あまりに卑猥な光景に虎徹は唾を飲んだ。既に硬くなっていた股間がさらに熱くなる。細身のパンツを押し上げるそれは、バーナビーの目から見ても勃起していることが十分に理解できた。
「ね、バニーちゃん、ここ………うおっ!?」
 さらなるおねだりを加えようとした所でバーナビーが虎徹の肩を蹴った。もちろん手加減は加えてあるが、現QOHの蹴りを不意打ちでくらってしまい、膝立ちしていた虎徹は背後に尻餅をついてしまう。
「どしたのバニーちゃ……えええ!?」
 いくら恋人とはいえ突然の足蹴りに驚いた虎徹であったが、彼が顔を上げるまでの間にバーナビーがとった行動にさらに素っ頓狂な声をあげた。


 四つん這いで虎徹の方を向いたバーナビーは、一心不乱に彼のベルトをはずそうと手を動かしていた。ガチャガチャと音が鳴るほど必死で手を動かし、勢いのままベルトを引き抜くと、今度はパンツの前を寛げにかかる。
 力任せにボタンをはずし、ジッパーをおろす。虎徹は気に入りのパンツと、そして自分の息子は無事で済むだろうかとハラハラしながらその現場を見守っていた。
「ちょっ、バニー、もっとゆっくり…っ、」
 あまりに性急な手付きについに虎徹が口を開いたところで、バーナビーの手が虎徹の下着を下げた。
 勢いよく頭を出した性器は既に硬く勃起しており、いきなり目前にグロテスクなその器官を晒されたバーナビーは小さく息を飲んだが、意を決して小さな口に肉色の先端を飲み込んでいく。
「…無理すんなよ?」
「………らいようふれふ」
 喋るな、そこで。
 熱を持った吐息と軽く当たる歯が更に虎徹を追い上げた。不器用な仕草ではあるが、それがまたたまらない。何をとっても美しい彼女の口を、赤黒く血管の浮き出たペニスがいったりきたりしているだけでおそろしく卑猥だった。
「ん、ふ…っ……は…」
 苦しげな吐息を漏らす彼女の背を撫でてやりながら、もどかしい快楽に溺れた。自身の性器からにじみ出たカウパーと、バーナビーの唾液が混じり合って彼女の口元を汚す。必死になって愛撫を施す彼女が愛しい反面、いたずらしてやりたい欲求がムクムクと湧いてくる。
「んくっ…ん、んぅ…っ!んんっ!」
 真っ白な背中を辿り、吸いつくような肌を堪能して、虎徹の指が再びキャンディの棒を掴んだ。未だ彼女の中に埋まったままのそれをくるくると回してやると、表面の細かい凸凹が入口近くの敏感な襞を擦りあげて、バーナビーの喉から甘い悲鳴があがる。
 しかし、それは大きく育った虎徹のペニスに蓋をされて外界に出てくることはなかった。くぐもった声はおそらく嬌声だけでなく抗議も含まれているのだろうが、そんなことはお構いなしとばかりに虎徹は手を動かす。
「ふ…っあ、あん、あっ!」
「こーら、離さないの」
 呼吸の苦しさに耐えかねて、ついに口を離したバーナビーを虎徹が咎めた。信じられない、というような目つきで虎徹を見上げるが、彼は柔らかい手付きでバーナビーの頭を撫でた。
「もうちょっと頑張って。俺、今日はイけそう」
 虎徹はバーナビーの口で達したことがない。虎徹を悦ばせようと何度かフェラチオに挑戦したことのあるバーナビーだったが、潔癖の気のある彼女には少々壁が高かった。何度か舌で舐めた直後に洗面所へとダッシュされたこともあり、その時は流石の虎徹も深く傷ついたものだった。

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