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慌てて口を押さえたが、情けない声はしっかりと聞かれてしまったようだった。

「……なぁ、おじさんが抜いてやるよ」
「えっ……、あのっ……」

バーナビーが戸惑っている間に、虎徹は手際よくベルトを緩めファスナーを下ろしてしまう。

「あれ、なんだ、結構その気?」

揶揄するような虎徹の言葉にバーナビーは前身が熱くなった。
虎徹の手に引きずり出され握られたバーナビーの半身は、すでに半勃ちくらいの状態になっていた。

「や…、やめて下さいっ…!」

焼けるような羞恥にようやく我に返ったバーナビーは拒絶の言葉を口にしたが、そんな物は焼け石に水だった。
真後ろにいる虎徹の喉がゴクリと鳴った音が、バーナビーの耳にも届いた。







とても長く感じた口づけから解放されて、やっとまともに息をすることができた。
バーナビーは口を半開きにしたまま、近すぎて焦点の定まらない瞳でぼんやりと虎徹の顔を見上げていた。

「なに惚けた顔してんの」

笑いを含んだ声と共に、頬を温かな手の平で包まれた。

「そんな可愛い顔してっと、おじさんに食われちまうぞ」
「……もう、食べたじゃないですか」

バーナビーの反論に虎徹は声を上げて笑った。

「ふはッ、まだ味見しただけだって」

虎徹に鼻先を押し付けられて、バーナビーは戸惑いを隠せずに視線を反らせた。
おじさんはどういうつもりで僕にこんなことを仕掛けてきたんだろうか。
僕の気持ちに気付いていてからかっている、とか?
しかし、虎徹がそんなことをするような人間ではないと、この短期間の付き合いの中でバーナビーは理解していた。
いい加減な所はあるけれど、人をからかったり傷付けたりするような人間ではない。
それに、からかうことが目的でこんなことまでするはずがない。
だとしたら、……酔いのせいだろうか。

バーナビーが何も言い返せずにいると、再び唇を押し付けられた。

「逃げないなら、食っちまうぞ、バニー」

唇から顎、首筋へと虎徹の唇が移動していく。
逃げ道は用意されていたが、バーナビーはもう逃げたいとも思わなかった。
自分も酔っているのかもしれない。
身につけていた黒いシャツも脱がされて、虎徹の手の平が素肌を這う。
胸板を撫でられて、平らな胸の突起部分がツンと立ち上がった。

「……綺麗なピンク色だな」

ぺろりと舐められて、初めての感覚に戸惑う。くすぐったいような、下腹部がジンと疼くような。
繰り返されるうちに、下腹部への熱の方が強くなっていき、バーナビーは身悶えた。
先程虎徹の口淫で果てたばかりのバーナビー自身も、再び硬さを取り戻していく。

「あ、もう……」

じれったい快感に耐え切れず、バーナビーは虎徹の頭を胸元から押し退けた。
顔を上げた虎徹と目が合い、気恥ずかしさに視線を反らすと太股を撫でられて足を大きく左右に開かれた。

「やっ……、ッ…!」
「バニーちゃん、ここ使うの初めて?」

バーナビーが恥ずかしい格好に抗議をするより先に、虎徹の指が信じられない箇所へと触れた。
勿論、男同士ではそこを使ってセックスすることもある、ということくらいは知っている。
けれど、まさか自分がその立場になるなどと考えたこともなかった。
虎徹が指先に力を込め、普段は出口である入口を押してくる。
しかし不慣れなバーナビーの身体は虎徹の指を押し返しやんわりと拒絶した。
初めても何も、他人とこうして肌を重ねること自体が初めての経験だった。

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