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濡れた床に虎徹が背中を落とし、肘を支えに肩を起こす。
「おいで、バニー」
子供に言うような優しい響きにバーナビーが従う。
虎徹の腰に跨がり、膝をついて上体を前に倒した。
左手で自分の秘部に虎徹をあてがうと、右手には虎徹が指を絡めてきた。
むくりと再び頭を上げるバーナビーのペニスを見て、若いなと笑う。
「あぁ、バニーは本当に可愛いな」
「男に可愛いって……誉め言葉のつもり、ですか」
「勿論」
「貴方は可愛くない、です」
「わぁってるよ」
ゆっくり腰を下げる。
先刻少し解しただけのソコは、まるで虎徹のカタチの為に開く様に受け入れ、締め付けた。
「っん、ああっ!」
指とは比べ物にならない質量にバーナビーは眉を寄せる。
「……バニ、っ無理、すんなっ」
「無理じゃなっ……はぁ、ない、ですっ……」
腸壁を擦る虎徹に体が一気に歓喜の声をあげる。
よく知る形や太さを一度確かめて、ほぅと息を漏らして体を揺する。
「んっ、あぅ……」
「は、バニー……あ、イイ……っ」
空いた左手にも虎徹の指が纏われ、両手が繋がれた。
ぎこちなく動く自分が虎徹の吐精を促せられるだろうかと不安だったバーナビーの耳に彼の喘ぎが聞こえる。
「虎徹さっ……僕、の、カラ、ダ、あっ、気持ちい、ですかっ……」
「ああ……イイ、すげ、最高だ」
「あ、嬉しっ」
虎徹を感じさせられ、嬉しいと言うバーナビーに愛しさが募る。
「っ可愛い事、言うなって!」
体を起こし、今度はバーナビーを床に転ばせる。
体位を変える為に抜くと、かぶりを振って嫌嫌をするバーナビーから正に子供の様な可愛らしさも感じた。
隅にひっそり在ったワイングラスを手に取り、バーナビーの体に傾ける。
ヒュッと音を立ててバーナビーは息を飲んだ。
胸から腹部に流れる甘いロゼワイン。
華やかなその色と薫りは彼に映えるだろうと虎徹は思ったが、しっとり汗ばんだ肌に
垂らされたそれは想像以上にエロティックだった。
脇に流れるワインをちゅ、と吸うと、その腹筋がまた緊張する。
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