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バーナビーの告白に虎徹は体も心も熱くなった。

「……バニー、こっち向け」

手をほどき、くるりとバーナビーの体を反転させて自分に向ける。

右手で頬を包み、左手は腹を猶撫で続けていた。
背中を壁に押しつけ虎徹の肩を掴み、バランスをとる。

重なってくる唇を、目を閉じて受け入れた。
深く口角まで塞がれて、侵入してくる自分よりも熱い舌とミントを感じる。
バーナビーの口に残る葡萄の甘い香りが混ざり、グレープミントのタブレットに似た吐息になる。
虎徹の舌が歯列を割り待ち構えるバーナビーのそれに触れると、素直に応えて絡ませた。
掴むだけだった腕を虎徹の首に回し、より密着をはかる。

股間に硬化した虎徹を感じ、自分への行為で彼もまた昂りを覚えていたのだと、バーナビーは嬉しくなった。
頬にあった手は再び腹に落ち、両側の脇腹をスルスル撫でる。
一撫で毎にピクッと痙攣する様に震える筋肉。

「ん、ふっ……」

押し出される吐息は虎徹の口の中に溶け、虎徹もまた音にならない声を漏らす。

名残惜しそうに唇が離れると、バーナビーの口角から一筋の唾液が落ちた。

拭うことも忘れ、虎徹の首筋に唇を寄せる。
一つ、赤い痕を着けた。

「お前さ……判ってる?もしかして無意識か?……今の、すっげー殺し文句……」

「本当、の、事……です……虎徹さん、だから……」

「だぁっ!もう!だからっんな声で言うなって!」

言いながら、シャワーのコックを再び捻る。
バーナビーを壁から剥がし、勢い良く泡を落としてゆく。
背中が綺麗になると今度は胸。
抱き締めた時に石鹸がついた自分の体も同時に流す。
足元を白い泡が流れていった。

「バニーの体にキスしたい……」

耳元で呟いたかと思うと、虎徹は膝立ちになり、それまで手が巡っていた腹に舌を這わせる。

「あっ!ちょっ、駄目で……」

最後まで言うのは叶わない。
ザラリとした生暖かい舌が左右小刻みに揺れながら、肋骨の下から下方へと移動する。

「あぁっ……やめ、んぁっ」

バーナビーの柔らかな脇腹は、吸い付くような滑らかさをもつ。
硬い腹筋を覆う薄い肌も、本当に同じ男なのかという位きめ細かく、虎徹の掌を虜にする。

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