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「……!」

思いがけない感触にバーナビーは体を固めた。

「虎徹さ、ん……」

キスをした首筋に舌をつい、と這わせ、肩口を甘噛みする。

「な、何……」

「先に出るって言ったのを引き留めたのはバニーの方なんだからな」

泡を両手いっぱいに取り、スポンジを足元に落とす。
虎徹は自分の胸とバーナビーの背中を密着させ、脇から腕を回して後ろから抱きこんだ。
フワフワの泡でバーナビーの胸を撫で、スルスルと円を描く様に優しく洗う。

「も、もう後は自分で」

「ばっか。こんな美味そうな餌前にしてもう引き下がれるかよ」

「餌って失礼なっ……」

「そか、悪いな。じゃあ言い直す。稀少価値のロゼなんかより香りが高い……」

お前のカラダ。
耳朶に息を吹き掛け低く囁くと、アルコールで紅潮する頬は更に染まる。

「アレは俺にゃ甘過ぎた。お前位が一番いい。程よく甘くて香りも好みだし、何より味わうと応えてくれるしな」

胸から脇腹へ手を滑らせると、バーナビーの体が震える。
腹筋の脇にほんの少しの柔らかな部分。
そこがバーナビーの上半身で一番敏感な性感帯。

「……っ!」

息を飲む声が聞こえるが、もちろん手加減するつもりは虎徹には無かった。

「止めて下さ、いっ……そんなつもりじゃ……第一朝も早いっ……」

泡の残る指先で腰のラインをなぞられ、バーナビーの呼吸が上がる。

「酔った体で自分から入ってきて俺に行くなと言った時点で『そんなつもりはない』は通用しないぜ?
 今から中途半端に寝ても逆に辛いだけだろ」

抗議の様に虎徹の腕を掴むが、腹を這うそれを強く振りほどく事は出来なかった。

「あ、っや……」

「感じちゃう?」

からかいに似た問いかけに苛立ちを覚えるが、体は正直に反応を見せる。

「くすぐった、い、だけっ……」

「んじゃここ撫でんのやめようか」

「……っまだ」

頭を振る。
もう少し。
もう少し触ってて欲しい。

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