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「んっ、これ・・・どうしたら、っいいですか・・」

『ゆっくり奥までなぞって、指はいっていくとこ、わかる?』

とろとろとぬめる割れ目を人差し指で往復する。控えめな下生えもしとどに濡れていた。
奥まった部分に指を伸ばすと、他とは違った窪みがある。
自らを慰めることも初めてであれば、そこへ自分の指を挿し入れるのも初めてだった。

「ふぅ、んっ・・・ん・・・」

おそるおそる、はじめて自分で触れたそこはとろけそうなほど濡れそぼっていて、ぐにゃりと指を包み込んだ。
電話口からは心地良い低音が「俺にされてるときみたいに、足開いて」と新しい注文をつけてきた。
いつも、泣きそうになるほど曲げた脚を大きく開かれる。
お願いだから、恥ずかしいからやめてと喚いても許してもらえずに、普段の優しい表情が雄の顔に変わった。
瞼の裏にその表情を思い出すと、脚が勝手に左右に動いてしまう。

『どうなってるか教えて?』

だらしなく伸びていた膝をゆっくりと立て、内ももを震わせながら控えめに脚を開く。
きっと虎徹がここにいれば、まだ開けるよな?と抵抗の出来ない甘い命令が下されるだろう。
けれど今のバーナビーには少し脚を開いたこの状態だけでも羞恥心でいっぱいだった。
そして、虎徹の言うとおりにしてみた結果、さっきよりも指が深くへと沈んでいく。

「ぁっ、ん、なか、ぎゅうぎゅって・・・あったか、い・・・です・・」

『そのナカにいっつも俺のん入ってんだぞ』

「んっふぁっ・・・こて、つさ、の・・・欲し、い・・・」

指を汚す蜜は、白くて丸い尻にまで垂れていた。
シーツにまで染みこんでも、夢中になっているバーナビーはそれに気が付かない。
ただ、高揚していく気持ちと比例するように、これでは物足りないと身体が切なくなってくる。
困ったような声で、指増やせる?と虎徹が言うままに、中指も添えてみた。
違和感を覚えながらも二本の指をゆっくりと出し入れしてみる。
ざらざらしたところみつけて、と指示どおりにやみくもに探ってみても初めてのバーナビーには難しいことだった。

「わか、んないっです、んっ・・・こてつ、さんのが、いいっ」

快感を拾えるように虎徹に変えられてしまった身体は気持ち良くなれる。
けれどそれ以上の快楽を得るにはある程度のテクニックが必要だった。
中途半端に熱を上げさせられ、未だに蜜もとろとろと溢れている。
従順に言うことも聞いてきたのに、気持ちいいのに、それ以上にはなれない。
ぐずぐずになってしまった頭と身体でひたすらに虎徹を求めた。
こんな指の細さじゃ、こんな稚拙な動きじゃ足りない。

『ん、じゃあ、反対の手もそこさわって』

もうどうにもならない、そう思っていても虎徹の言うことに逆らうことはできなかった。
けれど、これ以上指の本数を増やすのは怖くてできない。
遠まわしにそう伝えると、もう指は増やさなくていいよ、と教えられる。

『まだ触ってないところ、あるだろ?』

「・・・さわって、ない、とこ?」

『バニーがいちばん好きなトコ』

びくり、肩が揺れた。虎徹の言葉を聞くのと同時に、無意識にそこに指があたる。
どうしてこういう時ばかり勘が働くのか、わかった?と意地の悪い声が流れた。
返事なんて恥ずかしくてできない。
そろり、指先で花芯を撫でると、甘い刺激が走った。
口を堅く閉じていても、我慢できない声が鼻から漏れる。

『また勝手に触ってる、悪い子だなあ?』

「んぁっだっ、て、んっ、も、いっぱい、焦ら、されました、っ」

『だってバニーちゃん、好きなものは後にとっておくタイプだろ〜?』

にやにやと、いやらしく笑う顔が瞼に浮かぶ。
それは食べ物だけなのに、そう思ってももう口からは断続的な甘い声しか出てこなかった。
ぷくりと硬くなったそこを、円を描くようにやわらかく刺激する。
バーナビーが快感を得るたびに、反対の指がぎゅうぎゅうと圧迫される。

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