∴中途半端です。 ∴モブの女の子出演 「倉間君って可愛いよね!」 「目つき悪いけどそれも可愛いっていうかね!」 放課後、倉間は忘れ物を取りにと教室に向かう途中女子独特の声色の会話が響いた。 可愛い。その単語に倉間は眉をぴくりと動かしその場で立ち止まりそっと耳を傾けた。 「そうそう!それに小さいところがまた可愛いのー!」 「わかる、それ!」 「抱き締めたくなるよね…あ、そろそろ帰ろっか。」 「そうだね。」 やっぱり可愛い子はいいよね、などと話しながら彼女たちは去って行った。 しかし話題に出されていた本人は背中から壁へと寄りかかり、先ほどの言葉について考えていた。 可愛いとかふざけんな、俺は男だ、馬鹿にしてるのか。その様な言葉ばかりが頭の中でぐるぐると回っていた。 「あ、倉間先輩!見つけた!」 先ほどの彼女たちとその発せられた言葉に悪態をついていると、10m程離れている場所から声をかけられた。 声の主を横目でちらりと見ると、息を切らしながら自分へと近付いた。 「なんだ、どうした?」 「もう、先輩!どうしたもこうもないです!部活始まってますよ!何してるんですか!」 「は?もうそんな時間なのか?」 そうですよー!もう!と怒る一つ下のマネージャーにわかったからうるせぇ!と言葉を吐き捨てれば、はぁと溜め息をついた。 「先輩が溜め息吐くのはおかし…まぁいいです。早く行きましょう、ぶか、つ…ひゃっ!?」 「っ空野!」 さぁさぁ!と葵が走り出そうとした瞬間、滑ったのか前へと身体が倒れた。 顔面打つ!と目をぎゅっと瞑り痛みに構えていればいきなり前に倒れる筈が重量に逆らい後ろへと倒れた。 葵は不思議に思いゆっくり目を開けば眉間に皺を寄せ心配そうに見つめる倉間の顔を見つけた。 「…っあっぶねぇな!走ると転ぶに決まってんだろ!」 「へ…あれ?倉間先輩が、あれ?私、顔面打つはず、あれ?」 あれ?と首を傾げればふと手に伝わる温もりに気付いた。 「もしかして先輩、助けてくれました…?」 「は、あ!?こ、これはたまたまだっつーか…め、目の前で転ぶ奴いたら助けんだろ!…………ってどうした?」 無意識に手を引っ張っていた事に気付けば、ぱっと直ぐに手を離し早口で言い訳に似たように述べれば、葵が俯いてる事に気付いた。 「…え、いや、あの…別に何でもないんですが、倉間先輩の手が、あの…先輩も男なんだなって。」 「は?」 「あああああの!今更男なんだって思った訳じゃなくて!前からか、格好いいとか思ってましたし!でも、友達が倉間先輩の事可愛いとか言うから、えっと改めて格好いいとか思った…じゃなくてやっぱり男らしいなって思ったんです!」 「…………は?」 慌てているのか俯いたまま尋ねていないこともぺらぺらと喋り出した葵に倉間は何が何だかわからずに目を丸くした。 しかしいまだにパニックになっているのか、だから前から格好いいと思ってたのに今ので更に男らしいって思っちゃって、だから、その。と続ける葵に何かを感づいたのか突然両手で葵の顔を包んだ。 「おい、ちょっと顔上げろ。」 「え、ちょ、いやです」 ―――――――――――― 終わりが見えないけどもったいなかったのでlogに\(^O^)/ 支離滅裂過ぎて。 |