今俺の目の前にいる

俺の恋人はいわゆる

「かっこつけ」

というやつらしい。


例えば、皆でファミレスに
行ったときだって
「あれ?赤崎珈琲?」
ドリンクバーで世良さんが珈琲をもったザキさんに聞いてきた
「…まぁ」
「なんで―せっかくドリンクバーなんだからもっと、なんかあるじゃん…しかもブラックとか…え―勿体ね―。」
「その答えがコーラ?…世良〜堺がこわい顔でこっち見てるよ―。」
丹波さんが笑顔で世良さんにコソコソと話しかけてきた…面白がってるよ、この人
「え?…あああ―堺さん別に俺コーラなんて飲もうとしてないですからね―」
大きな声で堺さんに無実を訴えた世良さん。勿論ファミレスで騒ぐなと堺さんに説教されたのは言うまでもない。
当のザキさんはファミレスでは普通にしてたけど帰り道こっそり俺に飴を請求してきた。しかもミルキー。…持っててよかった。
他にもいろいろある。
いろいろありすぎて困る
寧ろあの人の存在が
かっこつけなんだと思ってる
「そろそろでるか、」
「あ…ウス。」
食休みも終わってザキさんが俺に声をかけてきた。
今は久しぶりに二人で出掛けてるんだし…そんなこと考えてなにしたいんだ俺…別にかっこつけてても…って
「ザキさん俺もだしますって」
レジにて既に会計をすましてるザキさん
…いつのまに
「いや、いいから」
あ…ほらまたかっこつけた
「で、でも…俺けっこう食べたし」
「いらない」
「でも」
「うっさい、たまにはいいとこみさせろって言ってるんだよ」
顔が真っ赤なザキさん。
「…結局なんかあるとお前に頼ってさ…飴もらったり…だから……たまには、かっこつかせろよ」
ああ―…またかっこわりぃ…なんて呟いてそっぽ向いてしまった。
なんだこの人、かっこつけてるんだかつけてないんだか…でも…なんか、やっぱり嬉しいな
「…ありがとうございます」
つられて俺もなんか顔が赤くなった

「ザキさん」
「…んだよ…。」
「ザキさんはだれよりもかっこいいっすよ」
「…うっせ」
また真っ赤な顔
そんな顔のザキさんをみて可愛いななんて思ったことは秘密にしておかなきゃだ。













ユキさま
ありがとうございました(*^^*)
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -