久しぶりのオフ特にすることもなく椿は自分の部屋で世良から借りた漫画本を読んでいた。そんな椿の隣では赤崎が耳にイヤホンをし男性向けの雑誌をパラパラと読んでいる。椿がふと赤崎の方を向き口をひらいた
「……ザキさんっていつもどんな音楽聴いてるんでスか?」
「あ?」
赤崎が普段比較的イヤホンをしていることが多いのもあってか前々から気にはなっていたみたいだった。赤崎も赤崎でなるべく音が漏れないようにと最小限の音で聴いていたし椿とあまり音楽の話をすることはなかった。すっと赤崎が右耳のイヤホンをはずし椿の前に差し出した「聴く?」
「え、……あ」
すみませんと一言付け加え目の前のイヤホンを受け取り右耳につけた。
洋楽だろうか、椿はまったけ聴いたことのない音楽だった。
意外と言ったら失礼だろうかどちらかというとバラードに近めの曲で男性ボーカルの優しい声が耳に残る。歌詞は相も変わらずわからないがなんだか落ち着く音楽だった、ふと椿が赤崎をみると滅多にみることのできない笑顔で椿のことを見ていた為思わず顔が赤くなってしまった。
「い……いいっスね、これ……えっと……なんてタイトルなんですか?」
「え?」
赤崎の目が丸くなったと思ったら急に手で顔をおさえだした、手で隠した顔は真っ赤で普段あまり見ることの出来ない表情に椿も思わず赤くなった
「……Camellia」
「え?」
「MyCamellia」
「…まい…」
多分意味なんてわかってないんだろうなと思いながら赤崎が椿の頭を撫でた
「……いつからこんなキャラになったのかね俺も」
「?」
頭にはてながとんでる椿の口にキスをした












「えっと……Ca…Cam…」
ザキさんの言った単語がわからなかったからもう一度聞き直したけど顔を真っ赤にしただけで教えてもらえなかった。いやいやながらつづりは教えてもらえたからあとは自力で調べようと英和辞書を永田さんから借りて見せてもらっていた。
「あ、あったCamellia……え」
顔が熱くなるのがわかる……一度深呼吸をしようとしたが上手く呼吸ができない
「あ、椿くん辞書……」
突然永田さんに呼ばれ身体がびくついた、ありがとうございました。と辞書を手渡して走り出したら廊下は走らないって言われたけどそうもいかない。
今はただ一刻も早く愛しい恋人に逢いたくてしかたがないのだから

















Camellia=椿
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