女主 | ナノ


▼ 絶対に許さない(うらやましい)

「ただいま……帰りました……」
「帰ってくるなよ……」
「あらなんですかその反応は!まるで人をゴミのように」
「ゴミだろ」
「まぁひどい」

「というよりも、ついさっき散々気色の悪いことを喋り倒して出て行っただろう。戻ってくるのが早くないか」
「ええそうですね……」
「10分程度しか経ってないだろ……しかもなんだよその重々しい空気は。何かあったっていうのか?」
「そりゃあありまくりでしたよお!!もう聞いてください!!!」
「うわなんかめんどくさそう」

「つい先ほど、私がDXサタン城に行こうとした時のことなんですが」
「あの趣味の悪い城に?なんでまた。まさか……サタンにも俺と同じように気持ち悪い妄想を……」
「そんなわけないでしょう!サタンさまとはもっと高貴な会話をしますよ」
「いつも俺に対して一方的に喋る話が高貴じゃないって自覚してるんだな」
「アルルちゃんを不意に抱き締めた時の反応はどんな感じなんだろうとか」
「全然高貴じゃない」
「アイスストーム放たれるという結論に至りました」
「だろうな」


「話が逸れましたが!!私がDXサタン城へ向かうその道中!遠くの方から不愉快な緑の物体が!!」
「緑の物体?」
「ダメです……あいつだけは許せない……!!あの甘いだけで高カロリーな物体を大量生産するどころかそれを!!!無垢な子供達に配るなんて!!!!女性の、いや私の敵!!今すぐそのポジションを代わるべきです!!」
「彗星の魔導師か……」

「この間初めて接してわかったんです。あのちょっと怪しいけど実はとっても実力者、でも甘党でみんなにお菓子を配る優しいお兄さんというポジションの美味しさ……計算されていないわけがない!!だとすれば!シェゾさんと私の同類という可能性があるということです!!」
「ちょっと待て俺を勝手にお前と同類にするな!!俺はヘンタイじゃない!!」
「もうそのネタ飽きましたよう」
「ネタじゃ…………ないっっっっ!!!!!!」

「きっと奴もヘンタイであること間違いないです!あの優しそうなんだか怪しそうなんだかわかんない糸目はクルークくんを1時間くらいこしょこしょしてらめええもうゆるひてくらさいいいとか言わせたいと思ってる目ですよお!」
「偏見甚だしいな。彗星の魔導師が可哀想になってきた」
「私だって!フェーリちゃんのドロワーズを目の前で食べたいです!」
「いや、お前に関わる全ての人型生物が可哀想だ。特に俺」
「できればおねしょ後のがいいです!!」
「もう……つかれた……」


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