▼ 冬の1コマ
サタン
「クリスマスも正月も終わったしこれからどうやってこの冬を乗り切ろうって言うんだ」
「お前は毎年そう言ってるな。バレンタインデーがあるじゃないか!アルルとカーバンクルちゃんとルルー、あとそれから全世界サタンさまファンの女の子からチョコを貰いすぎて今年こそ埋もれ死ぬかもしれない」
「とか言って毎回直接くれるのはルルーと、ドラコやウィッチの義理だけですよね。アルルはシェゾやラグナスには手渡ししてるっぽいけど」
「いや……アルルは照れ屋さんだからな…………恥ずかしがり屋さんだから…………別に私のことが嫌いとかそんなんじゃ…………」
「くれないよりはマシでしょう。チョコ回収終わったあとに城の前にポツンと置いてあるじゃないですかメッセージ付きで」
「そうか……そうだな!やっぱりアルルは照れ屋で恥ずかしがり屋なだけで私のことが大好きなんだな」
「そもそも非リア充の俺にはバレンタインなんかちっとも楽しみじゃないんですけど」
「あんなところにシェゾがいるぞ。野球拳でもしてきたらどうだ」
「飽きたら途端に適当に返事するな!こんなクソ寒い中脱いでたまるか!!」
ラグナス
「こたつという悪魔からやっとのこと抜け出してみかん取ってきたけど剥くのだるい。みかん冷たい」
「それくらい僕がやるよ」
「ラグナスの優しさが時に憎い。そんなことを毎日言われたら確実に俺はラグナスのヒモになる。いいよ自分でやるから」
「僕が剥いてやりたいんだ!」
「えーなんなのどうして。わかったお願いします」
「みかん剥くとナマエの爪が黄色くなっちゃうだろ」
「別に俺の爪が黄色くなったってかまわないだろ男だし。ダサいけど」
「僕がかまうんだよ。ナマエの手綺麗で好きだから」
「ラグナスがイケメンすぎて辛い。それ俺が言ってやれてたら完璧だったのに」
「惚れてもいいんだぜ」
「もう惚れてる」
シェゾ
「地球温暖化とか嘘だろボケってほど寒いなってナマエが言うからマフラー編んできた」
「うわっ裁縫上手だなお前。女子か。非モテな俺の嫁になってくれ」
「なななななにを言ってるんだお前!!当たり前だろ!!!」
「当たり前なんだ」
「とりあえずこれで寒くないだろ」
「痛いシェゾ巻いてくれるのは嬉しいけど首締まってるいやむしろ締めてるだろぐぇ」
「あぁすまんわざとじゃない」
「ナチュラルにバイオレンスだなお前は。もしシェゾと結婚できたとしても絶対俺尻に敷かれるじゃん」
「俺に性転換手術をしろと言っているのか!?」
「えええ言ってねえよどうしたのシェゾいつも変だけどいつもよりなんか変」
インキュバス
「ドスケベインキュバスさんは冬は女の子の薄着が見られなくて残念とか思っているのかな」
「オゥ……ドスケベってキミ……。そんなことはないさ!寒がりで着込んでいるレディ達ももこもこしてキュートじゃないか」
「あぁわかる。暖かい飲み物でも奢ってやりたくなる」
「それいいね!今度使わせてもらうよ」
「ひどい!俺というものがありながら」
「いつユーとそんな関係になったんだい気持ち悪いな!」
「俺もいつインキュッキュとそんな関係になったんだろう」
「同性をも魅了するボクの美しさが憎らしいよ。でもそんな関係にはなってないよ。インキュッキュってなんだい?」
「うん知ってる冗談」
「ジョークは真顔で言うもんじゃないよ……」
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