幸村様と佐助殿が喧嘩した。




それだけなら何時ものことで、真田の家では

『幸村様何したんだろ…』

と、思う程度だが、今回は話が違う。
佐助が消えるという一大事のおまけ付きだ。

まぁ、一大事とは言っても佐助の部下である忍びが、直ぐ近くに居る佐助を見つけたので一息つけたのだが、そこからが問題だ。

佐助は城に戻らないと言うし、城の中は片付けても、片付けても荒れてくるし…途方に暮れるしかなかった。
しかし、事が起こってから数日後、烏が伝書を携えて来た。読めば幸村の周りの事を指示した伝書で

「あれがなければ確実に荒れ果てていた」

と、使用人達は呟く。
何とか持ち直した頃、一人の使用人が洗濯をする幸村を見つけ近寄った。

「私がやりますから、お休み下さい!!」

と言うが、主である幸村は

「自分でやらねばあいつに文句が言えんからな」

と、断る。
笑顔で断る。
だが、使用人としては正直迷惑この上ない。
何とかして代わろうとするが、頑として受け付けない。何と面倒臭い主かと心中で呟く。

『こうなったら代わるのではなく、いち早く佐助殿に戻ってもらわなければ…』

頭の良い使用人はさりげない話術で佐助の話に触れ、実は近くに佐助が居ることを告げる。

『これで、近日中には佐助殿もお戻りになってくれるでしょう』

見事使用人の思惑は実現するが、つかの間の平和を残して去って行くとは思わなかった。

そんな、ある日の出来事。



----------------------
何かただのオカンじゃない?もはやただのオカンじゃない?しかも、おまけってただの補足説明じゃない?あれ?楽しかったからいっか!!(´▽`)

      2010,3,23