op夢小説・ダブル女主 [_有為転変]
2013/09/04 20:47

、んーっ!
背伸びをすれば、骨がポキポキと音が鳴った。ずっと篭りっきしだったし。また今から篭るけど、気分展開として青い空を見るのもいい。後ろから靴の音が近づいてくるのが聞こえた。恐らく、というよりほぼ確信的にキャプテンだろう。
振り返ってみれば、やはりキャプテンで。相変わらず目元の隈は健在のようで。ちゃんと寝ないと体に良くないと言ってるのだが、寝ないキャプテンが悪い。私は篭ってるが、睡眠はちゃんとしている。篭っている奴は不眠症という偏見で私を見るのは辞めていただきたい。
私の中のお願いを知らないキャプテンが口の弧を上げて肯定が強すぎる疑問を問いかけた。

「此処にいるって事は、一段落したのか」

「ええ、まあ。でもまた戻りますよ、
キャプテンは昼寝ですか?珍しいですね」

そもそも我らキャプテン、トラファルガー・ローは船長室から出ないタイプの方。だからこうして甲板で会うのは妙な場面だ。ククッ、とキャプテンは笑い、笑う姿も久しぶりに見た。

「お前は相変わらず勘が良いこったァ、今日の夕方頃には島に着く。今の内に寝なきゃァ、夜なんてやっていけねェ」

ああ、なるほど。それでか。
ここに着くまでに妙に騒がしい事も、
2ヶ月ー!2ヶ月ー!って叫んでいたのも。か。
2ヶ月、も島に着いてないのなら、騒ぐのは当たり前だろう。「なるほど」と相討ちをし、また考えた。ハート海賊団もまた人だから、溜まっているモノを吐き出し、次の出航へと行かないといけない。それに次の島に着くまでの食糧も準備しないといけないだろう、何も準備も手伝わない私が言うのもアレだが、海賊も大変なのだ。

「あ、船長!ここにいましたか。探しましたよ…」

駆け寄って来たのは、ペンギンというキャプ?を被った一番大変な人だ。苦労をしている、と意味だ。この人がいるおかげでクルーは安心して今の食糧と生活をしている。私もそのクルーの一人だったりする。

「すまねェな、ペンギン。で、どうした?」

「食糧の件で、クルーたちが酒をもう少し入れてくれと言ってたので、入れてやろうと思ったですけど、それだと食糧のペースが無くてなってしまうので、何処か酒がおけるペースは無いでしょうか?」

「そうか」と答えると、少し手を顎に当て、考えていた、が、直ぐに考えてるのをやめ、私の方へと見た。

「部屋は使ってるのか?」

「いえ、仕事場に寝泊まりしてるので使ってませんよ。だから、置いてくださって構いません」

「だとよ、ペンギン。俺の左隣にある部屋を使え」

「え、あの"開かず間の部屋"ですか?」

わあ、私の部屋ってそう呼ばれているんだ。
暫く使ってないし、仕事に篭りっきりだったしそう呼ばれてたっても仕方がない。それでもちょっとは、びっくりした。
見開いた私を見たキャプテンはククッ、とまた笑いだした。…此方はあまり良い気持ちではない。

「"開かず間の部屋"かァ、そう呼ばれているらしいぜェ、」

「…仕事に戻ります。ペンギンさん、さっきも言いましたが、その"開かず間の部屋"を使ってもらって構いません、私の部屋ですし。ただ、家具は動かさないで頂きたい。後々、面倒ですから」

面倒と言うのは、埃だ。部屋に行ってないと言うことは、家具やたらの下や周りには埃などあるのだ。だから、動かさないで頂きたい。
淡々と伝えて言けば、ワンテンポずつ、リズムがずれて、最後にはちゃんと了解してくれた。
流石です。

「、あ、え、わかった、」

「ありがとうございます、これで」

仕事場に戻ろうと背を見せ少し歩いた時にキャプテンに名前を呼ばれ、振り返った。キャプテンに名前を呼ばれるのも久しぶりで少し嬉しかった。

「今日の宴に来ねェか?」

「いえ、今回も止めておきます。船の留守番させて頂きますよ。キャプテンの気持ちだけ今回も貰っておきます」

とまた歩いた。

「つれねェな」とキャプテンがハッ、と鼻で笑っていたのを聞こえた。ペンギンさんはずっと私を見ていたのも少し気付いていた。

今日は太陽の下居すぎたかなー。
疲れたと、吐いてた。










prev | next





comment


prev | next










「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -