再び渡されたのは、ネギと緑髪のウィッグと近未来的な衣装。

それは、科学の限界を越えて来たネギはついてないけど出来れば欲しい感じのボーカル・アンドロイド、初音ミクの衣装だった。

そういや、前に着てくれとか言ってたよね…。


スカートは思いの外短くて、赤いサインペンも置かれていた。

これで01と描けと言うことなのか…。


「うわ、」


衣装の中には、まさかまさかの―――下着もあった。

エメラルドグリーンのボーダー柄のパンツ。


「用意いいな…。」


直で履くわけにも行かず、下着の上に履いた。

う、なんかごわごわする…。


さて着るか、とスカートに手をつけたところ。


その時、私のいる執務室と繋がっている寝室のドアが開いて、



「え」


「あ」



…うわああああああああ!!!!!


私はワンピースともシャツとも言いがたい衣装で前を隠し、アーサーさんはバッと、後ろを向いた。



「うわあ、て、てめー、な、ん、なんで、おま、ちょ、え…」

「ちょ、ふ、ふく、きるん、で…」


動揺しっぱなしのアーサーさんは、わわわかった!と、3秒ほどガン見した後に、寝室へもどった。

その三秒間についてはスルーだ。

とりあえず、と服を着て、ウィッグを装着。


アーサーさんと本田さんを(一応)呼んで、執務室へ入れた。


「な、おま…」

「ふおおおお!GJですッ!!むちむち太股萌えェェェェ!!」


…本田さん、それは私がぷにぷにしていると言いたいのですか?

否定はできないけど…

…なんか泣きそうになってきたよ…。


「イイですね!湾さんと決めたミクコスは最高です!ミク花子たん最高です!!このコスで次のイベントに…」

「あなた誰ですか!萌ゆるてなんですか!!」


あれは本田さんじゃない。

タチの悪いオタクだ。

にしても、コスプレの服は暑苦しいな。

布地が重なるから、その分も厚くなって熱くなる。

あれ、駄洒落?


て、いうか…


「アーサー…さん?」

「大丈夫ですか?」

「………お、おう。」


ですよね、花子さんミクコスはフリーズ石化するほど萌えますよね、分かります。

とか、そんなことを本田さんがアーサーさんに言い、アーサーさんはそれに賛同しているようだがこの際無視だ。

スカートについているライトがチカチカ揺れるように光った。


「…やっぱりアレだな…ウィッグだと顔見えなくなっちまう…」

「おや?半コスの方が宜しいですか?版権キャラはその方が需要高いですが…。まあ、花子さんとしてのの魅力はそちらのほうが引き出せるのかもしれませんね。」

「だろ、あとスカートは歩く度に中が見えそうで見えないくらいのチラリズムがいいな。それで、ネクタイは緩めて、ボタンも下ひとつ外して、腹チラで…。」

「萌え袖と絶対領域ははずせませんね、ちなみに萌え袖は指中指、人差し指、薬指三本の先がチラリと窺える程度で。そうだ、マニキュアと01も描かなくては。半コスだからとはいえ、こういうのにもちゃんと手を出さなくてはいけませんね。妥協などーゆっるさーないって所ですよ。」


よく分からない事を語りだした上に突然歌いだした本田さん。

ああ、彼はインフルエンザ的な何かに冒されてしまったのか…!!


「次はメイド繋がりで咲夜さんですね!!バッシュさんとリヒテンさんに吸血鬼姉妹をコスって戴きたいものです。コスってオーマイハニィィィィイ!ひんぬーはステータス!!!」



もうやだ、本田さん止めて。





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なんかもうすいません。コスプレのネタは全部趣味です。




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