※バッドエンド注意








一目惚れだったのかもしれない。
体育の授業のバスケで一人キラキラと輝く笑顔を振りまいている彼に目を奪われた。
そこから始まった恋だったと思う。

その恋が今、終わった。


「なんなんスか?コッチは暇じゃないんスよね。今日仕事あるし…っていうかアンタだったんスね。練習とか見に来て嗅ぎまわってたの。正直ウザかったんスよ。集中できないし。」
「…ごめんなさい。応援に来てるつもりだったんです。」
「応援?冗談じゃないッスよ。騒がしくって堪ンないし…赤司っちの機嫌も悪くなるし。」
「わ、私は騒いでな…」
「それに、差し入れとかも正直鬱陶しいんスよね。使えるものならまぁ…イイケド、嫌いな味のお菓子とか渡されてもさ、処分に困るんスよ。まぁ全部紫っちにあげてるッスけど。」
「…。」
「アンタもどうせ俺の顔が好きなんッスよね?モデルでバスケ部レギュラーで人気者の黄瀬涼太クンの彼女になりたくて告白したんスよね?残念だけど返事はNOっス。だって俺、アンタみたいな人間嫌いなんで。」
「ごめんなさい…」
「暗いんスよ。顔はまーギリギリっスけど…性格がもーちょいマシだったらヤるだけヤってやってもよかったんスけど。流石にアンタはパスっス。」
「や、やるとかそういうつもりじゃ…」
「何?俺のこと好きなのにヤられるのは嫌とか…そういうタイプなんスか?やっぱり無理っス。もう練習とか来ないで欲しいんスけど。」
「…黄瀬くん、私貴方がそんな人だとは思わなかったです…。」
「は?そんな人って…アンタは俺の何を知ってるってんスか?ただ俺の顔が好きだったんスよね?そりゃー顔だけみてたら俺の性格なんて分かるわけないっしょ。当たり前じゃないっスか。笑わせないで欲しいッス。っていうかこれ以上時間とられたくないんで、もういいッスか?」
「う、うん…」
「もう会うことなんてないと思うッスけど、万が一のときは今よりその暗い性格マシにしといてくださいッス。じゃーね、名字サン。」


君の笑顔だけを見ていた



黄瀬くんの姿が見えなくなった後、私はその場に泣き崩れた。
破かれたラブレターが、風に散った。


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