『拝啓鬼道有人様

手紙をかくのは初めてです。ていうか最近はみんなメールですよね。
まぁ私が何で手紙を選んだのかというと鬼道くんのメアドを知らないからなわけです。
なので特に気にしないでね。

えー本題ですが、私は鬼道君のことが好きです
あ、これラブレターなんですけどやっぱハートのシールとか張ってたほうがよかったですかね。
そしたら即効捨てられんじゃね?とか思ってやめたんですけど。
まぁそんなことです。
私は別に好きって伝えられれば問題ないのでちゃんと此処まで読んでもらえてたら目標達成です。
別に付き合ってくださいとかじゃないんで安心してね。
あ、別に返事もいりません。
鬼道君が隣のクラスの名字さんのこと好きなの知ってるんで。
二人すげえお似合いだとおもいます。
だって名字さんて顔めちゃくちゃかわいいのに性格も頭もいいじゃないですか。
彼女素敵過ぎますよね。
私の憧れです。
こないだの合同授業なんかクラス違うのに私が担当してる片付け手伝ってくれたんですよ。
しかもにこにこして。大変だよねーって言ってました。優しすぎます。
そういやこないだ私の隣の席の男子が名字さんに告白してフラれたんですけどなんか告白する前よりゾッコンになってました。
もうすでにオタクの域です。
もしかしたら名字さんにストーカーとかつくかもしれませんけどそのときは絶対守ってあげてくださいね。じゃないと刺し殺す。

そんなわけで手紙此処まで読んでくれてありがとうございました。
もし名字さん泣かせたら刺し殺します。


ps.最初に鬼道くんのこと好きってかいたけど名字さんのほうが100倍好きです。』






「って手紙が着たんだが。」

「ごめんね、有人。」




偽の恋文
(だってこうでもしないと名字さんにくる沢山の恋文に埋もれてしまうんだもの。)





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