とりあえずわかった事をまとめよう。整理整頓は大切だ。
彼は石田三成さん。
関ヶ原の戦いで徳川家康に負けて死亡、その夢を私は見た。
そしてその後、なぜか此処にいる、と。
輪廻転生とか、そういうのは聞いたことあるけど…。
死んだ姿そのままなんて聞いたことがない。
なんだろう、この人からしたらここは死後の世界ってことになるんだろうか?

ところで、この人と私どうすればいいんだ。
そんな昔から来たんだから戸籍なんてないだろう。
まず、現代日本に放置して生きていけるわけがない。
彼の生きた時代とこの時代ではまったく勝手が違いすぎる。
それにもし外に放り出して私の名前を言われたら大変だ。ヘタしたらつかまるかもしれない。
この人刀持ってるし、人殺したりされたらどうしよう。

「あの、三成さん。これからどうするの?」
「どうするも、ここは死後の世界なんだろう」
「(三成さんからしたら)そうなんだろうけどちょっと違うっていうか」

多分、未来なんですけど。

「ふざけるな、何を言っている。」
「ふざけてないよ、簡単に言うと三成さんのいた時代から何百年か後の世界。」
「…ッ、なんだと?!」
「いやいやいやいや刀しまって!おちついて!ほんとだって多分!」

三成さんは下げていた刀をまた構えた。
こういうの心臓に悪いからやめてほしい。刀が窓越しの日光を受けてキラキラと反射している。

「ならば問おう。あの後日ノ本はどうなった。」
「えっと…関ヶ原の後なら、徳川家康が天下とりました。多分。」
「ッ…家康ゥゥゥウウ!!!」
「いやいや静かにしてって!」

再び叫びだした三成さん。
どんだけいえやすー!って叫ぶんだよ!
落ち着きのない人だ。










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