悪夢を見た。
それもホラーではなくグロの方。
私は昔の織田信長とか豊臣秀吉とかがいたような時代の戦場に居て、人が命の獲り合いをしている中、パジャマで間抜けに突っ立っている。
回りの人は私が見えず、触れないようで、刀があたることもない。

目の前では二人の男が戦っていた。
とても対照的な2人だった。
その2人の戦いは、他の兵などの戦いとは比べ物にならないくらい激しかった。
回りの雑兵が入れないような一対一の真剣勝負。

2人は必死に戦っていた。
私はグロテスクなものが苦手にも関わらずその2人の血飛沫の飛ぶ戦に見入ってしまった。
今まで戦争の体験談を聞くと、その生々しい言葉に鳥肌が立ってガクガクと震えたというのに、その戦いは何故か美しくすらも感じた。
しかし、それもあまり長くは続かない。
しばらく見ていると片方が足元を崩し、バタリとその場に倒れこんだ。

負けたのだ。

負けた方の男をじっと見ていると、私の事は見えないはずなのに、ギロリと睨まれた気がした。
全身に冷気が駆け巡り、体の力が抜けるようだった。


その男が力尽き命絶えたところで、目が覚めた。





全身にびっしょりと汗をかいている。気持ち悪い。
汗に触れるとその生暖かさが血のようにもかんじた。そんなことはあるわけ無いのに。
しかたない、朝風呂に入るかといつもより早い時間にベッドを降りれば、足元に何かが転がっていることに気づいた。


其処には夢の中で死んだ男が血塗れで横たわっていた。










「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -