当初の目的を忘れるところだった。そうだそうだ、三成さんの洋服を買わなくては。


「よし、三成さんいきますよ」
「何処へだ」
「えーっと、洋服売り場です。今着てるような服がいっぱい売ってます。」
「…なるほど」


エスカレーターに乗って洋服売り場がある5階まで向かう。
三成さんがエレベーターの浮遊感にあからさまに嫌悪を示していたので、エレベーターには乗らないことにした。

まぁ、エスカレーターはエスカレーターで変にテンションがあがっているんだけど。





「此処か。」
「そうそう」

三成さんはズラーッと並ぶ洋服をみてまさに圧巻、といった様子だ。
呉服屋なんかとは全く違うからなあ。
大量生産品だからまず量が違う。
こんな風に畳んでおいてあるわけではなく、きっと綺麗にかけてあるんだろう。
…こんなことを考えていたら呉服屋にいきたくなってきてしまった。
よし、服選びを始めよう。


「三成さん好みの色とかあります?」
「色?」
「やっぱり陣羽織の色とかに合わせといたほうが親しみやすいかなあと…。」

と、なると白と黒と紫…藤色ってところだろうか。
三成さんは特に意見はないらしいので、こっちが勝手に決めていこうと思う。
そうでもしないと、全てきまる頃には閉店しているだろう。

そういうわけで三成さんのお洋服選びを開始した。








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