出かける前、外に出るにあたって三成さんとは3つの約束をした。

その1、なにがあっても私から離れないこと。
その2、刀を持ち出さない、暴れない、その他諸々迷惑行為をかけない。
その3、自分が『戦国武将の石田三成』であることは絶対に言わない。

この三つ。
条件でもつけないと守ってくれないかと思ったけれど、意外と素直にきいてくれた。
やっぱり、得体も知れぬ土地だからだろうか。
だからこそ、どんな時でも警戒していなければいけない戦国時代の人からこうして信用されるのは嬉しかった。

そして、ようやく外に出たわけだが、



――シャキっとした身のこなし、スマートなシルエット、端整な顔立ち。
そりゃ振り向く人が居ないわけもないでしょう。

モデルさんのような身形をした三成さんはやっぱり目をひくらしく、背が高いのもあって周りからの注目を浴びていた。
中にはキャアキャアいいながら写メを撮っている女子高生も居る。
肖像権というのを知らないのか。いや、逆に三成さんが知らないだろう。
三成さんは全く気にしていない様子だが―――うん、私は気になる。


(突き刺さる視線をどうともしないのはやはり前髪が突き刺さりそうだから…  いや、なんでもない。)
こんなことを考えていたとバレたら速攻首を絞められて殺される気がする。




そうこうしているうちにショッピングモールに到着。
やはりそこでも三成さんは目立っていた。









人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -