07



とりあえず無事学校生活一日目終了。
あの後鶴姫ちゃんと連絡先も交換したし、まずまずな感じだ。



「ただいま帰りました」
「お帰り、三成、名前ちゃん。高校はどうだった?」
「いえ、特には」
「友達が出来ました!」
「そう、よかった」


豊臣家へ帰るとまた半兵衛さんがお出迎えしてくれた。
今日は休みだと言っていたはずなのに、彼はスーツで、何かを用意している。
なんだろう、と思いつつ自室へ戻ろうとすれば、半兵衛さんに呼び止められた。


「そうだ、2人とも。急で悪いんだけど、ちょっと出張することになっちゃったんだ。」
「え」
「ごめんね、今日の昼にきまった話で。」
「期間はどれくらいなんですか?」
「それが、ちょっと長くなりそうなんだよ。長ければ1ヶ月、短ければ半月かな。出来るだけ早く帰る努力はするよ。」
「わかりました。家の留守は任せて仕事に専念されてください。半兵衛様」
「ふふ、頼りがいがあるね。じゃあよろしくね三成。名前ちゃんも、三成がちゃんとご飯を食べているか監視してくれるかい?」
「か、監視だなんてそんな」
「其処まで大げさなことじゃないよ。普通にご飯を作って食べるようにいってくれれば。三成も、食べなきゃ秀吉が困るよ」
「ひ、秀吉様が…!わかりました。この三成、命に代えても…」
「命って大げさな」



初日に説明はされていたけれど、こんなにはやくそんな出張が来るとは。
大企業の社長さんとその秘書さんは大変だ。
と、いうことはだ。
家事一式を私がしなければいけないということになる。
今までは、何故か半兵衛さんがしている家事の半分を手伝っていたがそれを一人でしなければいけないのか。
いや人数も半分になるし実質的にする量はかわらないんだろうけど、心配だ。
というか、私がくる前は三成君はどんな風に生活していたんだろう…。
あまり家事をするようには見えないし。
そういえば、彼の友達がご飯を食べさせに来るとか言っていたがその人がしていたんだろうか?
いやでも、その人は病人だって聞くし…。



「謎は深まるばかりだ…。」



とりあえずぼーっとしていても意味が無い。着替えよう。
私は真新しい制服に手をかけた。









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