もう一度目を開けてくれよって、そのたれ目に大粒の涙を溜めるから、私は泣くんじゃないよと背中を叩いてやりたかったけれど、その腕は空を切った。
さわれないんだ、死んでしまったから。
私の空っぽになってしまった身体はちゃんと隼人に触れていて、手も握って貰っているのに、触れられた感覚がない。
魂に質量があるというけれど、今の私は身体から抜けた数グラム分なのかな。
こんなに近いのに、隼人に触れないなんて勿体無いなあ。
どうして死んじゃったんだろう。まだやりたいこと、あったのに。
隼人が私の冷たい身体に口付けても、もう感触もわからない。心臓も動かないよ、ねえ、こんなにドキドキしてるのに。



死ネタとか悲しいからかんがえたくないよー
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