「あれ、寿一。GWに帰ってくるなんて言ってたっけ?」
「ああ兄さん。ちょっと用があって。悪いがジャイアントを持って行っても構わないか」
「ん?いいけど…お前ビアンキあったろ」
「自転車部でしばらく人に貸すことになったんだ」
「寿一!!!!」
「…なまえ」
「人に貸すって、どういうこと。自転車部なら自分の持ってるでしょ」
「それがいろいろとややこしくてな。少なくともそいつが高校の間自転車を続けるならずっと貸すことになるだろう」
「なにそれ意味わかんない。あのビアンキ、あたしが選んだのに!」
「すまない」
「ジャイアントの方貸したらいいじゃない」
「何故そんなにビアンキにこだわるんだ。兄さんのもあるだろう」
「あたしはあの年のカラーがいいの!」
「…すまない」
「すまないすまないってさ!寿一がかすんだから、速いんでしょうね?」
「わからない」
「わからないってなに!」
「まだ始めたばかりで未知数だ。だがいずれチームの力になると信じている」
「…なにそれ」
「納得できないかもしれないが、わかってくれ。お前に紹介する頃には、あのビアンキに見合うだけの力をつけているだろう」
「そんなの全部推測じゃない!」
「そうだ」
「…でも、寿一の推測は全部当たるんだもん」
「納得してくれたか」
「するわけない。でも、いつかちゃんと紹介するなら、いいよ」
「…ありがとう」
「それと、GW中はずっとこっちにいて。明日遊園地連れてって。じゃなきゃかえしてもらうから。箱根までいくから」
「わかった」
「千葉のだからね。ちゃんと電車で行くんだからね!」
「わかった」



140104
福ちゃんに妹いるって知っておもわず書いた
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