これを見て他の野郎共がどうして平然としていられるのか、オレには全く理解できない。
イヤ、それで襲われても困るんだけどォ。
授業中、オレの前の座席で頬杖をつくなまえの普段黒髪で隠されたうなじは、惜しげも無く晒されている。
友達にシュシュを貰ってせっかくだから気まぐれにくくってみました、とは言うけれど、その気まぐれに振り回されるのが男という生き物だ。
揺れるたびに白いのがチラチラ見えて、オレの欲を誘っている。
なまえにその気がなくても、こっちがその気にさせられちまうんだから、同じことだ。
授業が終わるまであと10分。それまで我慢できるのか。
チャイムがなったら速攻引きずって行ってやろうと考えて、もどかしい気持ちを抑えるために机に突っ伏した。

起立と礼なんかしてらんねェヨと号令を聞く前になまえを引きずり廊下を歩いて空き教室へやってきた。
グレてた頃にココがこの時間空いてんのはチェック済みで、昔はよくお世話になったもんだ。
オレがここまで連れてきた理由に心当たりがなくて困惑してんだろうなまえに唇を押し付けると、わけがわからないままでも素直にオレの服のシャツを掴む。
普段は軽く指の通る髪は今日は束ねられていて、丸い頭を動かせないように固定して何度も噛み付いた。
いつもより荒々しいキスにオレが興奮してんのに気づいたのか、シャツを掴んだ手がオレの胸板を叩いて、唇にも少しずつ抵抗が混じってきた。
だけど、今更やめてやる気もないし、そうしたくてもできねェんだヨ。
太ももを割るように足を差し込んで押し当てると、やっと察したらしい。
うっすら開けた目から見えた赤い顔には恥じらいと期待が混じっていて、オレをただ煽った。

「やす…」
「コッチ」
「きゃ」

くるりとなまえの体を回転させて、細くて柔らかい腹に腕を回した。
ちょうどオレの口元に当たる高さのうなじは相変わらず無防備で、どこまでも白い。
キスして食んで、歯を立てるとびくりと体が反応する。
少しずつ体を丸めて膝を曲げるなまえにチョット興奮してんじゃナァイ?と囁くと、小刻みに首を振った。
だけど、後ろから当たってるモンにはとっくに気づいてるはずだ。チャイムが鳴っても抵抗しないんだから、やっぱその気になってんだろ?
適当な机に座らせて、後ろからシャツのボタンを外して手を滑り込ませると暖かい。
熱すぎるくらいの温度は、きっとオレの手が冷たいせいじゃあないんだろうな。
顔だけこっちを向いたなまえの顔はホラ、もうトロンとしている。

「靖友…」
「なまえがこんなことして煽っから、勃ったんだけどォ?」
「あ、煽ってな…」
「その気がなくてもコッチはそうなンだヨ」

手を掴んでそこに導くと、初めてじゃないはずなのに耳を真っ赤にする。
いつまで経っても慣れねェとこもかわいいんだけどな。
あと50分。この授業くらいはバックレさせてくれヨ、福ちゃん。

140201



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