その先にある言葉
□ レプリカ情報がまだ試行錯誤を繰り返している時代に
「まだなのか」
「そうですね」
「やはり上手くいかないのか?」
「あまり改善点が見られません」
ここ最近の話で話題が挙げられているものだけど、音素の可能性がある言葉である。
「情報元で出来そうか?」
「出来る範囲で頑張ってみます」
今回も、始めてからまだあまり時間が少ない。
自分達からすると皆同じ思いでしていることなのだろう。
時間も限られているはずなのに。
「俺達のおかげでやれるようなものだよな」
「はい」
それでも研究所がある程度に建てられた。
「被験者はどうした?」
「まだ準備が整いません」
「そうか、ならいい」
「はい」
淡々と仕事をこなしていく。
研究所には書類やら何やら多く積み重なっている机が多い。
その先に待っている言葉は何があるだろう。
何もかも整ってはいないけれど繋がる未来があるならば。
それを思いながら始める研究者は少ないだろう。
確かに始めた後に思う時があるなら、そう欲しい時もあります。