「謙也、私たち別れへん?」

今日は一年に一度のめっちゃ大切な日、エイプリルフールである。私も思いっきり嘘ついてやんねん。ターゲットはもちろん謙也。

「な、何言うてんねん。昨日やっていつも通りやったで」

「せやかて何かもう飽きたんよ。せやから私光と付き合うことにした」

「は?本気で言っとんのか?」

ホンマおもろいなあ。顔が思いっきり本気やん。あ、れ本気にしたんか?やけどこんなとこで引くわけにはいかへん。

「おん、本気や。」

「そ、うか…分かったわ。今までおおきに」

何やこの空気。本気で信じたんか?!いや嘘やねんけど、よく考えてみいや日にち。今日は四天宝寺なら何かしらやらなあかん嘘ついていい日やで?そないな日に何普通に騙されとんねん!ほんまアホや。どアホや。

「…えっと、あの謙也。今日何の日かわかるか?」

「知らんわ、そないなもん。はよ光んとこ行き」

「せやから、今日4月1日やねん。エイプリルフールやで」

「やから知らん、て。…は?」

「エイプリルフールやで。せやから全部嘘や」

「は、本気かと思ったやんか…せやけど良かった嘘で」

まさかここまでになるとは予想外やった。何でちょっと泣きそうになっとんねん!な、何か嬉しいやんか…!そこまで想ってもらってると思うと嬉しいわ。照れる。

「ご、ごめんな?」

「しゃーないわ…。せやけど、ほんまに光のとこなんて行かんといてや。」

「おん!私は謙也が一番やっちゅー話や!」

「それ俺のセリフやんか!俺もお前が一番やっちゅー話や!」


騙される
(それよかほんまに騙されるなんてやっぱ謙也かわええわ)
(うっさいわ!白石とか光には言うんやないで?)


20100401

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -