「千鶴」

「はい、どうしたんです?」

「あの、すごく言いにくいんだが」

「はい、何でしょう!」

「…数学を、教えてもらえないだろうか」

「え、っともう一回言ってもらってもいいですか?」

「だから、数学を」

「あ、なるほど数学ですね!」

「ああ、申し訳ないな」

「大丈夫ですよ!ど、どこですか?(斎藤さんが数学を教えてなんて…)」

「よろしく頼む。ここなんだが…(千鶴の表情があまりよくないな…)」

「あ、えええとですね!これは…っていうか私三年生の数学なんてわかりませんよ」

「そうだろうな」

「じゃあなんで私に聞きに来たんですか」

「千鶴に会いたかったから、それだけではだめか?」

「えっええ!だ、だめじゃないですすいません!」


(斎藤さんずるいですね)
(ずるくはないだろう。というか斎藤さんはやめろ)
(じゃあ…えと)
(はじめと呼んでくれ)
(は、はじっめ…無理です)

20110706



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