「あ」

「どうしたんですか、斎藤さん」

「それ、そこの漢字間違ってるぞ」

「え、あ!本当だ。ありがとうございます!」

「いや、構わん。しかし、そんな漢字も書けぬのか…?」

「いえ、今回は間違えただけです」

「それはどうだろうな。いつもそう書いているから間違えたのではないか?」

「いえ!そんなことありませんてば!」

「そうか…まあ、俺の中での雪村は漢字も書けぬ者となってしまったがな」

「や、やめてください!私書けますから!」

「どうだろうな」


****


「さ、いと、さん…さいと、うさん私書けますからあああ!」

「雪村、どうしたんだ?」

「さ、斎藤さん!」

「書けますからとは何のことだろうか」

「い、いえ!何でもありません!」

「それにしてもよく寝ていたな」

「そ、そうですか…お恥ずかしい」

「ああ。…雪村」

「はい」

「その漢字、間違ってるぞ」


20110501
千鶴ちゃんが漢字間違えてたら可愛い

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