「うおー!風つえー!」

「…」

「飛ぶぅー!飛ばされるぅ!」

「…」

「やべー!なんだこの風ー!すげー!」

「…」

「楽しいー!こんな風なら…へへ…」

「…」

「なーんてな!いやあ駄目だよ総司〜」

「…」

「あー向かい風に立ち向かうオレとか格好良すぎて千鶴惚れちゃうかも」

「…それはないよ」

「えーそうかあ?…てか、ん?今まで無視されてたよねオレ」

「あまりにも平助が気持ち悪くて」

「慣れたよ、そういうの」

「そう…」

「気を取り直して、向かい風に立ち向かうオレ!」

「いや、全然格好良くないよ(笑)」

「(笑)やめろ!」

「千鶴ちゃんは僕を好きになるよ」

「なにゆえそう思うか…」

「はじめくんなの(笑)だってさあ、平助みたいにアホじゃないし、風に立ち向かう姿だってホラ、平助よりも千鶴ちゃん好み」

「え(笑)面白いな総司は(笑)」

「は?」

「いや、そのポーズぜってえ見れねえよ!写メ写メ!」パシャ

「ちょっと!」

「あと一枚!」パシャパシャ

「やめろ」

「おっいいねえ、その顔!千鶴がほの字かも!」パシャ

「いや、君は誰なんだよ」

「藤堂平助、カメラマンです」

「嘘乙としか言いようが…」

「あっ、携帯しまおー」

「ちょっとなにしてんの貸しなよ携帯」

「え?何の話?あー風つよー!こんな日は…」

「平助、貸しなよ?」

「こ、こんな風が強くて総司がお怒りの日は…っ!」

「手を出してもいい?」

「追い風になる方を向いて…、逃げろっ!」ダッ

「あっ!ちょっとまちなよ!」

「むりー待てないー!」

「友達やめるよ」

「せこい!それなし!」

「じゃあ貸しなよ携帯」

「やだあああ!」

「…」

「あー!!はじめく…!たすけ…!」

「?」

「あ、はじめくん良いところに!」

「なんだ、先に帰ったんじゃなかったのか?」

「平助が馬鹿な事するからまた学校に戻ってきちゃった」

「ほう」

「悪いんだけど、平助捕まえるの手伝ってくれる?」

「…あまり事情は分からないがいいだろう」

「ありがとうはじめくん!今度ケーキ奢る!」

「ほっ本当か…!絶対だからな!」

「それでなんだけどじゃあはじめくんはこういう感じでこう…」

「ああ、分かった。じゃあ、俺があいつを捕まえにいけばいいんだな」

「よろしくー!」



「ま、いたか?」

「平助ー!」

「うわああああ総司いいいい!」

「もう逃がさないよ」

「くそっもう向かい風に立ち向かうしか…!」

「うん、それしかないね」

「くっそ…!ジワジワ迫ってくるなあ!」ダッ

「いらっしゃい」

「っな!はじめくん!」

「総司これでいいのか?」

「うん、ありがとう」





「さて、」

「…」

「逃げたらだめだよ?」

「はい…(顔怖すぎて…)」



(平助アホすぎるだろう(笑))


20110704
平和な帰り道の予定でしたが平助は予定通りに動いてくれませんでした…
最初の方の平助のニヤケはお察しの通りです!

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