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「#幼馴染」のBL小説を読む
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「じゃあ、訛りは?

神楽みたいに訛ってねぇし」




「昔は結構私も訛っていたけど、今じゃそこまで訛ってないかも…

神楽はまだそれが抜けきって無いだけだと思うヨ」



……多分



「まぁ、これからお世話になるからよろしくね、新八君



あと、ごめん」



突然謝られた新八は首を捻った




「いやぁ、初対面の君にあんな見苦しいもの見せちゃったからネ」



私が言った意味を理解し再び顔を赤くした新八



「そんな、見苦しいなんて」



「…??」



「…新八、何想像してるアルカ


神那に手を出したらお前殺されるアルヨ」



「え!!?だ、誰に!?」




さぁな、と呟いて神楽は部屋へ行ってしまった




「あいつ、お前とほんとに仲良いんだな」




「今までずっと一緒だったからね」




「神那ちゃん、さっきの神楽ちゃんが言ってたこと…」




新八の言葉を遮るように言う




「気にすることないって、神楽の冗談だよ」




私は笑って答えた



その後2人に挨拶したあと神楽の部屋に向かった




銀ちゃんからもらった布団一式を持って




「かーぐら!」



襖を開けて神楽の部屋に入る




「神那!」




「私もこの部屋使ってもいい?」



私の言葉に神楽はにっこり笑って許可してくれた




布団を敷きながら神楽と雑談する



その中で分かったことは




万事屋は今金欠だということ



まあ、あの冷蔵庫の中身を見たらなんとなく想像つくけど…




「じゃあ、私が増えたら更にキツくなるよね」




「そんなこと無いアル!」



「いや、そんなことあるよ…

だって私神楽より食べるし」



「そう言えば、今日は食べる量そこまで多くなかったアルな」



そうなのだ、私は神楽よりもよく食べる



今日はちょっと遠慮していたけど本来ならば今日の夕飯は前菜程度だ



「だから私の食費だけでこの家赤字になるから



私、バイトしようと思う」




「バイト??」



目を丸くさせる神楽




「うん、もちろん万事屋の仕事依頼が来たときはそっちを最優先するつもりでいるけど…」




「でも、今日来たばっかりだし…」



「貯金があるから2,3日くらいなら余裕があると思うよ」




だから明日かぶき町案内してネ




そう言うと神楽は笑顔を浮かべうん!と言ってくれた




そしてもじもじしながら何か言いたそうにこっちを見る



「どうしたの?」



「……今日、一緒に寝てもいい、アルカ??」



何を言うかと思えば…



「勿論!一緒に寝よ」



可愛らしいお願いに自然と頬も緩む




ポンポンと布団の開いたスペースを叩くと神楽は嬉しそうに横に来た




「神那と寝ると安心するアル」




「うん」




横になって二人で一緒に布団に入る




暫くすると寝息が聞こえてきて寝たんだなと確認できた




「神楽は私が守るヨ」



今日会ってやっぱりそう思わずにはいられなかった




眠っている神楽が笑ったような気がした






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