×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -





「神那、落ち着いて聞いてね」





「…うん」





「神那…実はね、あなたにずっと黙っていた事があるの」





黙っていた事…?




マムはそのまま続ける





「私は









あなたの本当の母親じゃないの」




マムが一体何を言っているのか理解出来なかった





どういう事…?






「う、そ…」





嘘でしょ…?





今まで一緒に過ごしていたし、神楽とは双子だって




冗談だと思いたかったけど、マムはこんな時に冗談なんて言う人じゃない





マムの言っている事が本当だと信じるしかなかった





目の前が真っ暗になった





動揺を隠せない





「じゃあ、私の本当の母親は…」





声が震えているのが自分でもわかる




それでも私は確かめたかった





「あなたは私の姉の子供なの」




姉…?




マムにお姉さんがいたなんて聞いた事が無い





私の言いたいことが分かったのかマムは続けた




「姉さんは神那を産んで直ぐに亡くなったの。
私以上に身体が弱かったから…神那を育ててっていうのがあの人の最期の頼みだったの
あなたは神楽と同じ日に生まれたの
これは偶然なんかじゃないわ。
だから神楽と双子という事にしたの」





次々に判明する事実に頭が着いていかない





じゃあ神楽と私は本当は従姉妹という事?





マムは私の頭を撫でながら言う




「でも、私はあなたを本当の子供だと思っているわ。神楽や神威と同じ私の大好きで大切な子よ」




分かっている





頭の中ではハッキリと分かっているのに言葉が出てこない




マムとダディが私の事を神楽や兄さん達と同じ様に愛情を注いでくれていた事も




私の事を大事に育ててくれているって事も








prev next