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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -
3

既に用意しておいた二人分の弁当を持ってリビングにいる紫原の元へ向かう




「はい、あっくん今日のお弁当!」



「うん」



紫原は嬉しそうに弁当を受け取った



「おばさんは夜勤?」



「うん、お昼頃帰って来るみたいだけどまた夜に行くみたい」



眉を下げて笑う千代子を見た紫原は名案だという顔をして言った



「そっか、今日家泊まる?」




「うーん、でも…」



今までにも紫原家には何回も泊まった事はあるが母の夜勤がある度に泊まりに行くのはどうも気が引ける



もう中学生にもなったし、と躊躇っていると




「じゃあ、俺が泊まりにこよっか?」



「え?」



「明日学校も部活休みだし丁度いいから出かけようよ」



「い、いいの?」



「うん、だから今日の帰りスーパー寄って帰ろー」



「うん!」




やっぱり今日は占い1位だったからいい事が起きたんだ、と



気分を良くし今日1日良くなりそうだと紫原の手を取り家を出た






学校に着いてから特にこれと言って何か起きる訳でも無くあっという間に昼休みになった



天気も良かったため紫原と2人で今日は中庭で食べる事にした




弁当を広げたところで千代子はふと気がついた





「あ、飲み物持ってくるの忘れた」




「あーほんとだー」




「ちょっと飲み物買って来るね!
あっくん何がいい??」




「えぇ、一緒に行かなくていいの?」




「うん、すぐそこにあるし大丈夫!!」




「じゃあちょこちんのおまかせで良いよー」




「分かった!じゃあ行ってきます!」




「行ってらっしゃーい」




小銭を持って走っていく千代子を心配そうに見送る紫原




「ちょこちん結構どん臭いからなぁ

誰かにぶつかんなきゃいいけど」





そう呟いて持ってきたお菓子をもしゃもしゃと食べ始めた





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