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彼の第一印象は完璧な人、そんなイメージ




他人にも厳しいけど自分にも厳しい、そんな感じ




誰にでも容赦なさそう



そして見た目は結構目立つ(顔立ちもだが特に頭の色)




実際接してみて思った事



見た目とは裏腹に彼は優しかった




確かに彼は他人に厳しくそして自分にも厳しかった




でも、完璧という訳ではないんじゃないかと思った



何となくそんな感じがした



何故?そう聞かれても上手く答えられないけど



私の何かがそう思わせた





それが私の中の彼、赤司征十郎の印象だった




彼の名前を初めて聞いたのは紫原と何時もの様に下校している時の事だった






「そんでその時に赤ちんがー」




「…赤ちん?」





聞いた事のない名前に思わず聞き返す




「うん、赤司征十郎。
俺と一緒のクラスの人ー」





「へぇー」




自分と同様に名前を覚えるのが苦手な紫原がクラスメイトの名前を出すなんて珍しい




紫原が覚える人物が一体どんな人なのか興味をもった千代子




「私も会ってみたいなぁ…その赤ちんに」



話によるとバスケ部にいるらしい




千代子の言葉にピクリと反応した紫原




「…ダメ」




そう小さく呟いた紫原




本来ならば身長差で聞き取れなかっただろうが、紫原に抱えられている千代子はその呟きを聞き取る事が出来た




「え?…どうして??」




まさか駄目と言われるとは思っていなかったため目をパチパチと瞬かせながら理由を聞く




「最近ただでさえ部活のせいでちょこちんと一緒にいる時間減ってんのに赤ちんと仲良くなったりしたらもっと時間減るじゃん」





何を言うのかと思えば…



可愛らしい理由に思わず笑ってしまう




「ふふっ」





「笑い事じゃないんだけどー」




千代子が笑った事が気に触ったのか軽いデコピンをした




「あたっ……だって嬉しくて」




「何がー?」



そう言って千代子は紫原の首にギュッと抱き着いた



「あっくんはいつもそんな風に言ってくれないから、嬉しい」





首に抱き着いた事によって幾らか機嫌が良くなったのか千代子の頭をポンポンと大きな掌で撫でた




「じゃあ今度の部活が休みの時何処か出かけよっか」






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