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気合いを入れ直し体育館へ向かおうとした




「よいしょっ!って…あれ?」





持ち上げた瞬間は重かったはずなのに不意に軽くなった




不思議に思い上を向くと





「…あっくん?」





そこにはまだ練習中のはずである紫原が立っていた




「あっくん、まだ練習中じゃ…」




「うん、そうなんだけどボールが外に出てみたらちょこちんが重そうにしてたから」




そう言った紫原の腕にはバスケットボールがあり、そしてもう片方には千代子が運ぼうとしていた籠




あんなに重かった籠を紫原は片手で、しかもなんてこと無さそうに持っている





「だ、駄目!これは私の仕事だもん!!私は大丈夫だからあっくんは練習にもどって?」





千代子がそう言うと紫原は何か考える様に唸った




「うーん…あ」




何か思い付いたらしく紫原は何本か籠からドリンクを取り出し千代子にもたせる




「あっくん、これは…?」





渡されたドリンクを受け取りながら紫原に尋ねる





「これでちょこちんは自分の仕事してるし、俺も一緒に体育館まで行けるでしょー?」




「でも」




「ちょこちゃん、早く行かないと間に合わなくなっちゃうから一緒に行ってきたら?」




今まで見ていたさつきが千代子に声を掛けた





「さっちゃん…」




「んー誰?」




話し掛けてきたさつきの方を向き紫原は首を捻った




「私は桃井さつき、バスケ部のマネージャーです。同じ1年同士仲良くしようね」




可愛らしい笑みを浮かべるさつき





「あー…どっかで聞いた事がある様な…まぁいいや、よろしく?俺は紫原敦」





「ふふふ、なんで疑問形?…まぁ、これからよろしくね!じゃあ、紫原君だからむっくんね!」





その後は3人で体育館へ向かい何とか休憩時間までに間に合った






(むっくん近くで見るとすっごくおっきいね)
(うーん、そうだねぇ…でもまだまだ伸びそうだよー成長期だし)
(えぇ!?)
(そして私も大きくなる!!)



夢は大きく!!

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