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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -
3




「…此処は5年の教室だよ?」





思った事をそのまま口にする




卒業生は困ったように笑いながら言った




「千代子ちゃんに用があって来たんだ」




相手はどうやら千代子の事を知っているようだ




だが千代子は何故自分の事を知っているのか分からず首を傾げる




「どこかで話した事、ある?」




彼は首を横に振った




「僕が一方的に知ってるだけだから」




「でも、私に用があるって…」




千代子がそう言うと彼は若干頬を染めて言った





゛千代子ちゃんの事が好きです゛




彼が一瞬何を言っているのか千代子には理解が出来なかった




今まで全く接点が無かったはずなのにいきなりの告白




しかも初めての…




でも何故だか心は落ち着いている




不思議に思いながらも口を開く





「悪いけど、私好きな人がいるから…ごめんなさい」




彼は答えを知っていたのかそんなにショックな様子ではなかった




ただ気持ちを伝えたかっただけだ、と




それだけを言って彼は教室を出ていった





入れ違いで教室に紫原が入って来た





出ていった彼をじっと見た後千代子の所へ向かってくる





「ちょこちん、今の誰ー?」





「分かんない。名前聞くの忘れてた」




嘘は言っていない




実際彼の名前は聞いていない





そこで話が終わると千代子は思っていた





だが、紫原の追求はまだ続く




「何の話だった訳ー?」




その質問に一瞬言葉が詰まった




質問に答えるべきなのか迷っている千代子に気が付いた紫原




「答えたくないなら別に良いけどー」




口ではそう言っているが、明らかに声は不満を孕んでいる





「…………好きって」




「は?」



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