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おまけ


仮入部も無事終わり、千代子とさつきの2人も正式に入部を認められた




その帰り道の事





「………」





紫原が先程から全く喋らない





いや、元からそこまで話す方ではないのだがそれにしても喋らなさ過ぎる





何時もの様に腕のなかにいるのだがいつまでもこのままでは気まずい





取り敢えず聞いてみようと声を掛けてみた




「あっくん?どうかしたの?」





声を掛けたが





「別に…」




返ってくるのはこれだけ





なにかしたのかと考えるが如何せんなんにも思い当たらない





「…私、あっくんに何かしちゃった?」




もしかしたら知らず知らずのうちに彼を怒らせてしまったのだろうか





「今日の休憩時間…」





ぼそりと呟いた





休憩時間に何かあっただろうか





「男子と話してたでしょ」





言われて気が付いた





紫原は多分黒子の事を言っているんだ







「前に、初めて友達が出来たって言ったでしょ?」





「確か…」






「その友達が彼なの」






「……」






「同じ部活だとは思って無かったからちょっと話し込んでただけだよ?」





「でも笑ってた」






「それはね、私が彼の大親友になるって言ったからだよ?」






私の言葉に更にムッとしてしまった




あれ?



なんで…?






「でも、テッちゃんは私の事何とも思って無いよ?」





「テッちゃん…」




あれ、あれ?





なんで誤解を解こうとすればするほど不機嫌になってしまうんだ!!






「…えっと」





「千代子は俺のでしょ?」






突然の名前呼びにドキンと胸が高鳴った





「うん…そうだよ」




「浮気したらダメだから」




紫原の言葉にびっくりした




「当たり前だよ!」





突然何を言い出すのかと思えば…




クスクスと笑い出した千代子に紫原は不満の声を上げる




「…何笑ってんの」





「だって可笑しいんだもん!…私があっくん以外の人と付き合う訳無いのに」



その言葉に紫原の雰囲気は幾らか和らいだ




「そんなん言いきれないじゃん」





「言いきれるよー!だって私にはあっくんしかいないもん」




ギューっと紫原に抱き着く




「私には敦だけだよ?」





「うん、俺も」




やっと機嫌が治った紫原に千代子は今日あった事を沢山話した




不機嫌な紫原にこんな風に話す事ができるのはきっと千代子くらいだ





それはお互いがそれだけ信頼し合っているという証拠





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夢主は大事な話しの時はむっくんを名前で呼びます
むっくんも然り

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