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急いで取りに行き黒子に渡す
「はい!遅れてごめんねー」
「いえ、べつに気にしてませんから。」
千代子からタオルを受け取り自分の汗を拭く黒子
彼の言い方に嫌味な感じはなく本当に気にしていないようだった
「次からは気をつけるねー」
「…何時もそうなんです」
「何時も?」
「はい。僕は人よりも影が薄いみたいで周りから気付かれないんです」
黒子の言葉に首を傾げる
「…そうかなぁ?私に直ぐテッちゃんだって気がついたけど」
「どうしてでしょう?」
2人して考え込む様子は奇妙だった
暫く考え込んで
「きっとそれは私とテッちゃんが友達だからだよー」
と勝手に自己解決してしまった
「…そうですね」
しかし黒子の方も満更でもないようだった
「うん。これから部活も一緒だし、目指すは大親友だねぇ!」
そう言って握手を求める千代子にゆっくりと自分の手を差し延べる
不思議と千代子といる事が心地よく思える
本当に彼女となら親友になれそうだと笑顔の千代子に微笑み返した
(わー!テッちゃんが初めて笑った!)
(笑いましたか?)
(笑ったよー!)
(ほら、休憩時間が終わりますよ)
(え、あっ本当だ!じゃあまたね、テッちゃん!)
(はい…)
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ちなみに、黒子は夢主の事を好きと言う訳ではありません。
数少ない理解者であり大切な存在です。
影の薄い黒子を夢主は直ぐに見つける事ができます。
→おまけ
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