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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -
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入学も終わりそろそろ落ち着いた頃




環境にも慣れ始め、部活動勧誘が始まった





放課後、何時もの様に紫原が千代子のクラスまで迎えに来た





「あっくんは部活やっぱりバスケ部に入部するの?」




千代子は小学校の頃からやっていたバスケをするのかと尋ねた





「うーん…たぶん?」




「多分…?」




どうしてバスケをしないのか疑問に思い聞き返す





「だって、俺がバスケ部入ったらちょこちんはどうするの〜?」




紫原同様千代子も小学校の頃からバスケをしていた




小学校では男女混合で行っていたが、中学校ではそうはいかない





「うーん、私はバスケ好きだし…」




そもそも紫原は千代子の誘いがあってバスケを始めた




「女バスに入るの?」




「うーん…それも良いかなって思ったんだけど」




千代子の言葉に明らかに不機嫌になる紫原




「じゃあ俺バスケ部入んない」




「え?」




「だって、ちょこちんがいないとつまんないしー」




ふい、と横を向いてしまった紫原




「あっくん、」




「だって」




「私はバスケするのも好きだけど、見てるのも好きなんだよ?」




「………」





「何より私はあっくんがバスケしているのを見るのが好きなんだよ?」





だから私はバスケ部のマネージャーをして皆を支えたい、と言うと紫原の雰囲気は柔らかいものになった





「あっくんが傍にいないと私は駄目だもん」




「…俺だって」




紫原が何かを呟いたが、それが千代子の耳に届く事は無かった





「何か言った?」





「別にー」





これは何か言ったな、と思ったが敢えて追求しなかった





「あっくんもバスケ部入るでしょう?」




ニッコリと微笑みながら言うと





「ちょこちんがそんなに言うなら入っても良いけどー」




「良かった!じゃあいつ行く?」




「いつでもいいよー」




「じゃあ、明日行こうね!」




「うん」





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__________

(そういえばこの前新商品のお菓子見つけたんだよ〜)
(え、何処で?)
(帰り道の途中にあるコンビニだよ)
(じゃあ帰りに買って帰ろー)
(うん!じゃあ今日は手繋いで帰ろう!!)




何時もはむっくんの腕の中が定位置なのです。

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