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昼休み食堂へと向かう瀬呂に声をかける

「ね、瀬呂はこの前の何でも聞いていいって言ってたから色々質問したいと思うんだけど」

「おー、俺今日は食堂だから帰ってきてからでいい?」

「うん。それはもう全然気にしないでいいよ」

人が多いところは疲れるからあまり好きではない
学食は値段が安いからいいけど席を取ったりしておかないと行けないのは面倒だ

それならと相澤さんに送って貰う途中コンビニで弁当を買うようにしてることが多い
何がいいとかはないからお弁当を選ぶ時は左側に置かれているものを順番にして買うようにしている

今日はチャーハンと唐揚げが入ってる弁当だった
時間がたちべちゃべちゃしているチャーハンを食べる

スマホを弄ると朝の出来事をニュースで送っている
また街に敵が出たとか、どこかの動物園でコアラが生まれたとか、そんな内容

つまらない
スマホを机に置き唐揚げを食べる
こっちはまだべちゃっとしてなかった

「不味いの?」

いつの間にか戻ってきていた瀬呂が苦笑いを浮かべていた
爆豪や切島と食べてきたらしい

「不味い…?」

「全然進んでないから」

「あぁ、いや、食べれるよ」

「美味い?」

「また食べたいとは思わないから、美味しくないのかな?」

「さぁ、それは俺じゃないからわかんねぇ」

「私と話をする人っていつもそう言う」

美味しくなくても買ったし食べないといけない
じゃあ私はチャーハンが、好きじゃないのか

「んで、質問ってなに?」

「…相澤先生が、私の事を4歳で止まってるって」

「は?」

脈絡のなさに怪訝そうな顔をした
近くにいた切島も同じ顔だった
爆豪は前の席に座ってスマホを弄ってる

「頭…勉強する分には問題は無いけど、色んな経験をしてないから分からない事が多いの。だから皆に色々質問して見ようと思って」

「この前みたいに大怪我したら熱が出るとかか」

「どんな時に嬉しい?どんな時悲しいって思う?」

「まぁ普通に成績上がったりしたら嬉しいし、自分が努力した分先生たちに褒められると嬉しいぜ、俺は。あ、あと欲しい物が手に入った時はやっぱテンション上がる!悲しいとき、うーん。買おうとした商品が目の前で他の客に取られた時とか?」

「切島はテストの成績が上がると嬉しい。欲しい物が手に入る時もそうなんだね。それで、買おうとしたものを目の前で買われると悲しくなる?」

よく分からない

「瀬呂は?」


「嬉しい時なぁ…演習とかで上手く立ち回れたり、考えてた作戦が上手くいったらうれしいかな?悲しい時なぁ、彼女と別れた時とか」

「みんなは周りの人達に認められたり、褒められたりすると嬉しいんだね。彼女に振られたの?」

「そこ掘り返すか?」

瀬呂は苦笑いだった
彼女に振られると悲しいのか
恋愛は私には難しくて分からないのだ

「分かんないから、聞いてみようかなって」

「まぁ去年の話だけどな。雄英入る為に勉強も色々しなきゃ行けないことが多過ぎて彼女とも会えなくなって振られたな」

「彼女は瀬呂が忙しくて自分に構って貰えなかったから別れたの?」

「まぁ、そうじゃね?」

俺はあいつじゃないからどう思ってたのかまでは分かんないけど、と付け加えた

「じゃあ桧山は?桧山はどんな時嬉しいって思う?」

切島が瀬呂の席の前に座りこっちを見ている

「保護者の人とかに頭撫でられるのは安心するけど、嬉しいかは分かんない」

相澤さんや山田さんに頭を撫でられるのは嫌ではない

「悲しいは分からない。」

「怒ったりとかは?」

「怒った時どんな顔をするのかとかは知ってる。前見た事があるから。怒るようなことされた事ない。皆はどういう時に怒るの?」

「そりゃダチがやられそうになってたり、頼ってくれなかったりしたら腹が立つ」

「俺もそんな感じかな」

ふーん
やっぱり分かんない

「皆は自分以外の事で人の為に怒れる人なんだね」

私は怒ったことないから分からないけどみんな似てる






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