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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -






桧山かなめというクラスメイトは良くわからないやつだった
休み時間はいつもゲームをしていて、でも授業態度は真面目でテストの点数も良い

見た目は普通
どこにでもいそうなタイプ

ハーフアップにしている髪はツヤツヤしていていつも天使の輪を作っている

ノリが悪い訳ではなく男子のゲスな話にも結構グイグイ来る
ニコニコしているがどこか笑っていないような、そんな顔をしていた

時々一人でいる時、ふとした表情がとても印象に残っている
その瞳の奥には真っ黒な闇で何も移していないような、そんな目をしていた

桧山の個性は対象の深層心理まで見れるとかだったと思う
戦闘向けでは無いし、実際に個性を使っている所はほとんど見た事がなかった

相澤先生見たいに個性使用時に髪の毛が上がって目が赤くなるという感じでもない
発動時の状態はほとんど分からない

訓練のときは相手を立てて戦うスタイルで、自分から進んでなにかするタイプでは無い
怒ってるところも見た事はないし、悔しそうにしているところや恐怖に染まった顔なんてもっと見た事ない

敵が襲撃してきた時もそうだった
冷静に判断していたし、ほかのクラスメイト達と違って落ち着いていた
これも訓練の1つだと思っているのではないかと思ってしまうくらい

「切島、何してんの?」

「え?あ、いや」

突然声をかけられて思考が止まった
考えていた人物から声をかけられて動揺した

「あー、えっちなこと考えてたんじゃないの??」

「はぁ?!ちげーよ、何でそうなんだよ!」

「だってそんなに慌てるってそういう事じゃないの?」

「マジでちげーから止めろ!」

「はいはい」

ヘラヘラとして俺を流す
ホントに違うんだが分かっているのだろうか

悪いやつじゃない、それは分かる
でも正直なところよく分からないと言うのが1番しっくりくるとおもった






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